2022年8月14日(日)

BBC News

2022年7月26日

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山口市でここ数週間、野生のサルが人を襲う被害が相次いでいる。住民は恐怖心を募らせており、当局はサルの襲撃を食い止めるため、麻酔銃を使った捕獲に乗り出した。

山口市で続くサルの襲撃は、今月上旬に最初に確認された。これまでに、子どもや高齢者を含む42人がけがを負ったとされる。

住民らを襲っているのはニホンザルとみられている。国内の広い範囲でよく見られるサルだが、今回のような事案はまれだ。

市職員は、「短期間にこれほど多くの襲撃があるのは珍しい」と話した。「当初は子どもや女性だけが襲われていた。最近は高齢者や成人男性も狙われるようになった」という。

網戸を開けて侵入も

現地ではこれまで、わなでサルを捕獲しようとしたが、うまくいっていない。最初に人を襲って以来実施されている警察のパトロールでも、襲撃は抑えられていない。

また、襲撃しているサルが1匹なのか、複数なのかも不明だという。

国内メディアによると、被害者らは手足や首、腹部を引っかかれたり、かまれたりするなど、さまざまな傷を負っている。

アパートに侵入したサルに4歳の女の子が引っかかれた事案や、幼稚園の教室にサルが侵入した事案もある。

問題のサルは網戸を開けたり、空いた窓から侵入したりしている。そのため、繰り返し家に侵入されたという住民もいる。

ある父親は、「1階から泣き声が聞こえたので、下へ急いだ」、「そうしたら、サルが子どもに覆いかぶさっていた」と国内メディアに語った。

人とサルの対立

ニホンザルはかつて減少が危惧されていたが、最近は数が増えている。国際自然保護連合(IUCN)は「軽度懸念」(LC)の希少種に指定している

しかし、個体数の回復が人とニホンザルの深刻な対立を引き起こしていると、山形大学の研究は指摘している。

同研究は、人とサルの距離が縮まっているのが原因だと分析。背景には、サルに対する文化的態度の変化、人間の行動の変化、森林環境の変化などがあるようだとしている。

(英語記事 Japanese city battles mystery monkey rampages

提供元:https://www.bbc.com/japanese/62301635

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