2024年6月22日(土)

Wedge OPINION

2022年10月5日

 こうした状況を踏まえ、米国内には、日本自らが抑止力、防御態勢を強化させるべきとの主張が台頭している。

 日本の自衛隊が、東京の米国大使館にある相互防衛援助事務所(Mutual Defence Assistance Office,略称MDAO)を活用して装備、技術協力を促進、ミサイル防衛システムを向上させ、抑止力を強化すべき(東京勤務経験のある朝鮮半島専門家)という具体的な提案もなされている。

 政府は国家安全保障戦略、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画を年末までに改定する方針だが、岸田首相は、「『反撃能力』を含め、あらゆる選択肢を排除せず検討する」(10月3日の臨時国会所信表明演説)として、敵基地攻撃能力を保持することを強調している。

 防衛庁は2023年度予算に、現在あるイージス艦8隻に加え、あらたに最新鋭の2隻の建造費を盛り込んだ。新しいイージス艦は2万トン級の大型で、敵基地攻撃に転用できる長距離ミサイルが搭載される予定。いわば予算が先取りされた格好だ。

続く北朝鮮の挑発、日米で〝行動〟を

 北朝鮮の挑発、不法行為は容易に沈静化するとは考えられない。

 敵基地能力保持については、憲法9条との関連で、国内でも議論があるが、北朝鮮の脅威がさらに拡大すれば、是非論を交わしている余裕などさらさらなくなってしまうだろう。

 ミサイル発射を受けて、米軍と自衛隊のF15、F35戦闘機13機による共同訓練が4日、九州西方上空で急きょ行われた。軍事的な即応体制を北朝鮮に示してけん制する狙いからとみられる。

 日米協力体制における軍事面の比重を高める直接の契機となるかもしれない。むしろ、そうでなければならないだろう。

 
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