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2013年9月5日

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 教育現場のニーズを大手企業よりも深く摑み、電子黒板のような巨額投資が必要なものは大手電機メーカーから調達。現場で使いやすい手書きソフトウェアや、学校、受付など利用場面によってタッチ性能をチューニングするサービスを提供することでユーザーの高い評価を得た。

 ミナトの主力商品であるICデバイスへのプログラミング装置では、単に商品を売って終わりにするのではなく、利用企業の課題や変化を捉えて、ニーズを掘り起こそうとしている。具体的には、プログラムのボリュームに比例して、投入人材が増えて、人件費が上昇してしまうという課題を解決するために、低コストの自動書き込み装置を開発するというようなことだ。

 とかくメディアも役所も日本のモノづくりを礼賛するが、「技術」だけでは勝てない。外部の営業パートナーから開発パートナーまでが共感したくなるビジョン、それを裏打ちするシステム、コアとなる設計図と思想が表裏一体となった世界観が要る。

零式艦上戦闘機ゼロ戦 (写真:近現代PL/アフロ)

 かつての日本海軍の零式艦上戦闘機(ゼロ戦)。技術に裏打ちされた高い戦闘能力を持っていた。しかしながら米国の航空機は、パイロットがコアで、育成に時間がかかることから、その命を守ることを第一に考え、コクピットの後ろには厚い装甲がある。対するゼロ戦は性能優先で防御能力が低い。技術のみに優れたゼロ戦は、次々と優秀なパイロットを失った。

 シャープがサムスンより優秀な液晶を開発しただけでは、アップルの「iPhone」に採用されないことは、実はゼロ戦の性能だけ上げても戦争に勝てなかったことと同じであるというのは言いすぎだろうか。

◆WEDGE2013年8月号より

 

 

 

 

 

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