「ボリュームの多い食事は好まれますよ。皆さん、立ち仕事だからお腹が空くんです。女性のお客さまのために食物繊維やビタミンCが豊富な『美健丼』というメニューを考案したときも、健康的なだけではくボリュームを持たせるように工夫しました」(西武池袋店コントラクトマネジャー 井上浩司さん)
バイキングコーナーで、おかずを山盛りにしている女性もいる。午後からの仕事に備えて、しっかり社食で体力をつけるのだろう。ここで、ほかの社食とは違う特徴にもうひとつ気がついた。
「メタボ腹」がいない!
その理由は…?
従業員の皆さんが、とてもスリムなのだ。男性も細い体型の人が多く、一般企業で必ず目にするメタボなお腹は少ない。接客業はお客さんから見られる職業だけに、外見に気を遣う人が多いこと、そしてやはり立ち仕事でカロリーを消費することが理由ではないだろうか。
「とはいえ、社食でも健康を意識した取り組みをしているんですよ」と、セブン&アイ・フードシステムズのPR担当、宮本奈津子さん。月に1回のペースで行なう「給食改善委員会」には厨房スタッフや栄養士など10人ほどが参加し、不人気メニューの改善や健康メニューを考案するのだという。
バイキングのサラダコーナーには、さりげなく「1日の摂取目標量は350グラム」という表示があり、緑黄色野菜、葉野菜はもちろん、豆や海藻類も豊富。味噌汁、副菜、ご飯も合わせて400キロカロリー台のヘルシーメニューもある。この日のヘルシーメニューは「イカ入り野菜炒め」だった。井上さんが教えてくれた「美建丼」は、サーモンをハンバーグにしたもので、1食あたり600キロカロリー台。月に3回、キッコーマン総合病院長が監修した「減塩メニュー」も提供している。
SALE時などの「繁忙期応援メニュー」など、ボリュームのあるメニューで従業員を元気づけながら、健康への気配りも充分のようだ。
女性が多い食堂ならではと最も感じたのは、こちらのエピソード。