だからこそ、野球の内部の人間には、野球賭博には一切手を染めてはならないことになっている。それだけではなく、徹底的な捜査でシロかクロかを明確にすることが求められている。それは、オンラインのスポーツ賭博という産業、そしてMLBの信用と経営の根幹に関わってくるからだ。
最悪の事態を想定した報道を
この問題は、送金にまつわる「同意の有無」などといった当座の水原元通訳の罪状を認定する問題と比較すると、何百倍、いやもっと大きなインパクトを持っている。何度も申し上げるが、仮に野球賭博への関与も情報提供もあったというような最悪の結果となる可能性は、さすがに低いと思う。だが、FBIとMLBは、そのような最悪の事態を想定した、厳しい捜査を行う可能性は高い。
その厳しい捜査というのは、水原元通訳だけでなく、大谷選手にも及ぶであろう。極めて残念なことであるが、こうしたプロセスは避けては通れない。
日本のメディアは、CMや放映権の巨額な利権への影響で右往左往するのではなく、刻々と進展する事実を伝えて行っていただきたいと思う。また、どう考えても被害者である大谷選手については、ファンも事実経過を受け止めながらも、動揺することなく支えて行って欲しいと思う。