2024年11月22日(金)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年1月31日

 ただ、数年前からの、中国の態度の硬直化は、内部の権力闘争の激化の影響が主たる原因ではないかと思います。中国内部の事情はなかなか分かりませんが、少なくとも、対外軟弱と言われることが、その本人の立場に致命的打撃を与えるような状況であるように見えます。

 また、2008年といえば、胡錦濤が権力を固めつつあった時期であり、それに対する軍部、あるいは江沢民派の抵抗が増大したという仮説も成立し得るでしょう。

 その後、習近平が、党、軍、政府の三権を掌握して、権力闘争に一区切りついたのかとも思われましたが、その後も硬直化した姿勢が続いているのは、内部に何らかの権力闘争があり、そのために引き続き軍に迎合する必要があるためと推察されます。

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