米司法省は8日、11月5日の大統領選投票日にイスラム武装勢力「イスラム国」を名乗った攻撃を計画していたとして、オクラホマ州在住のアフガニスタン国籍の男性を逮捕・訴追したと発表した。
検察によると、逮捕・訴追されたのはオクラホマ州オクラホマシティー在住でアフガニスタン国籍のナシル・アフマド・タウヘディ被告(27)。
米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は8日に声明で、「被告はISIS(イラク・シリア・イスラム国)の影響を受け、我々の国で選挙当日に暴力的な攻撃を行おうと共謀したとみられる」と述べた。
FBIによると、タウヘディ被告は銃器の備蓄を企て、家族の資産を整理して複数人を海外に移転させる措置をとっていた。
同被告は外国のテロ組織へ支援や資源を提供し、それらの提供を企て、共謀した罪や、重犯罪やテロ行為に使用する銃器や弾薬を調達しようとした罪に問われている。
同被告が行動を共にしていた共犯者は、アフガニスタン国籍の親族の未成年の少年だったと、FBIは説明。法執行機関が入手したグーグルの記録から、同被告はインターネットを通じて「イスラム国(IS)」のプロパガンダに触れ、ISの隠れ蓑(みの)として使われている慈善団体に寄付していたことがわかっているとした。
メリック・ガーランド司法長官は、「我々はISISとその支持者がアメリカの国家安全保障にもたらす継続的な脅威と戦い続けていく。米国民を恐怖に陥れようとする個人を特定し、捜査・起訴していく」と述べた。
BBCが提携する米CBSニュースは、連邦捜査官らの宣誓供述書の内容を基に、タウヘディ被告がワシントン市内の監視カメラや、ホワイトハウスやワシントン記念塔を映すウェブカメラを探していたとされると報じた。また、同被告が銃規制の緩い州を調べていたともした。
同被告は攻撃に使用する自動小銃「AK-47」を探していたと、当局は主張している。被告と共犯者は10月7日、FBIのおとり捜査をしていた人物と会い、武器と弾薬を購入した。
購入後に2人は逮捕された。
FBIは7日の逮捕後、タウヘディ被告が「大規模な集会」を標的にした選挙当日の攻撃を計画し、それを実行して死ぬつもりだったことを認めたとした。
同被告は2021年9月、妻と幼い子供と一緒に特別移民ビザでアメリカに入国した。逮捕当時、オクラホマシティーで暮らしていた。
被告に法的代理人がついているかどうかはわかっていない。
(英語記事 Afghan man arrested in alleged US election day attack plot)