私は、PTAは、社会人の任意加入の団体なので「意見には一切タブーはない」と考えています。とくに大切なのは「少数者の意見の尊重」です。だって、さっき言ったように「親になるため、より良い先生になるための学びの団体がPTA」と私は考えるので、知らないことや間違えかもしれない意見を親や先生は持っているかもしれません。でもなかなか言えないのが現状のPTAではないでしょうか。
だから、たとえ少数の意見であっても言っていいし、その意見に耳を傾け尊重するPTA組織の運営が大切と思うのです。
つまり、なんでも思うこと、考えること、疑問に思うことなどを「気軽に言える会」でなければならないと思います。
だから、「PTAは何でも言えるように開く」ことが大切なんだと思います。
とはいえ、その具体策がなければ絵に描いた餅、理想論ですよね。
「口の字型会議」で司会者を毎回変える
そこで、私は以下のような運営上の改革の工夫をしました。
まず、「気軽に何でも言える」ようにするために、毎月1回開催の世話役会(各クラスから出ている学級代表と役員の会議)に「口の字型会議」をとり入れました。
「口の字型」とは、まさに机を口の字型に配置します。
それまでは、役員と世話役さんとは対面型でした。そのために、なんとなく会長や三役(副会長・書記・会計などの役員)のほうが偉くって、世話役さんは発言しにくい雰囲気がありましたから。
とはいえ、会長や三役っていったって、「昨日までは普通の会員仲間」なんですから、「自らが偉そうではない工夫をしなければならないなぁ」と私は思ったからなんです。
さらに、「司会者は毎回変える」こともとり入れました。
「はい、今日は私が司会役です」と、口の字型の一角からこの日の司会役が発言します。
すると、世話役さんがいっせいにその方向を向きます。なかには子縁を通した親仲間が今日の司会役かもしれません。であれば、なんとなく親近感がわきますよね。
で、そのうえで、「司会者も毎回変える」んです。今日は1年の学年代表の役員さん、次回は会計の役員さんなどとね。
すると、はじめて役員になった人でも出番が多くなり自信もつき、会議の雰囲気もやわらかくって何でも発言できそうになっていきました。