2024年12月29日(日)

Wedge REPORT

2024年12月29日

 プロ野球2024年シーズンは、横浜DeNAベイスターズが38年ぶりの日本一を成し遂げ、幕を閉じた。セ・リーグ3位から、クライマックスシリーズを勝ち上がり、パ・リーグ覇者のソフトバンクホークスに勝利する下剋上は、多くの横浜市民や野球ファンを熱狂させた。

(GWMB/gettyimages)

 ベイスターズの24年シーズンを振り返ると、エースの今永昇太投手のメジャー移籍による放出からスタートし、かつてのチームリーダーで海を渡っていた筒香嘉智選手の電撃復帰、短期決戦を制する戦術と、逆境を乗り越えてきた。

 日本一までの〝軌跡〟をWedge ONLINEの記事で振り返りたい。

<目次>

・59年ぶり関西シリーズ決定の裏でDeNAがストーブリーグの「主役」になる理由(2023年10月22日)

・【筒香はなぜ、日本球界に復帰したのか?】MLBに立ちはだかる“契約の壁”、条項一つで変わる選手の戦い方(2024年4月19日)

・【DeNAの下剋上を成し遂げた3つのキーワード】シーズン勝率5割から勝ち上がった短期決戦の怖さ(2024年11月5日)

59年ぶり関西シリーズ決定の裏でDeNAがストーブリーグの「主役」になる理由(2023年10月22日)

今永昇太投手(AP/AFLO)

 プロ野球がポストシーズンで大いに盛り上がっている。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージはセ・リーグ優勝の阪神タイガースが同2位・広島東洋カープに3連勝で〝スイープ〟し、9年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。パ・リーグは優勝チームのオリックス・バファローズが同2位の千葉ロッテマーリンズを相手にアドバンテージを含む4勝1敗としてCS突破。10月28日から開幕する日本シリーズでは1964年の阪神対南海ホークス(現福岡ソフトバンクホークス)以来、実に59年ぶりとなる関西対決が実現することになった。

 その一方、対照的にCSで敗退した球団はストーブリーグに突入し、激動のオフを迎えそうな流れとなりつつある。その筆頭はセ・リーグのCSファーストステージで広島に敗れたセ3位の横浜DeNAベイスターズだ。エースの今永昇太投手は今オフ、ポスティングシステムを利用し、MLBへ移籍する可能性が高まっている。自身の去就については「熟考中」とし明らかにはしていないものの、すでに米オクタゴン社と代理人契約も締結しており、メジャー挑戦への気持ちはほぼ固まっているとみられている。

【つづきはこちら】
59年ぶり関西シリーズ決定の裏でDeNAがストーブリーグの「主役」になる理由

【筒香はなぜ、日本球界に復帰したのか?】MLBに立ちはだかる“契約の壁”、条項一つで変わる選手の戦い方(2024年4月19日)

DeNAへの復帰により日本球界へ戻ってくる筒香選手。メジャーでの活躍に何が足りなかったのか?(USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 米大リーグ、ジャイアンツからフリーエージェント(FA)となっていた筒香嘉智外野手が古巣・DeNAベイスターズに復帰することが決まった。球団が16日、正式に発表した。

 筒香選手は2019年オフにメジャーに挑戦し、レイズへ移籍。思うような結果を残せず、近年はマイナーや独立リーグでのプレーが続いた。ドジャースの大谷翔平選手を筆頭に、大型契約を勝ち取る日本人選手がいる一方、今季からメッツに移籍したメジャー2年目の藤浪晋太郎投手、日本ハムからポスティングシステムでメジャー挑戦した上沢直之投手はマイナースタートとなった。

 「実力社会」でもあるメジャーは、同時に「契約社会」でもある。実力次第で夢もビッグマネーも手にできる“アメリカン・ドリーム”が目前にあっても、すでに体現した成功者たちが好待遇での契約を勝ち取っており、そこに割って入ることは容易ではない。立ちはだかるのは「契約の厚い壁」だ。

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【筒香はなぜ、日本球界に復帰したのか?】MLBに立ちはだかる“契約の壁”、条項一つで変わる選手の戦い方

【DeNAの下剋上を成し遂げた3つのキーワード】シーズン勝率5割から勝ち上がった短期決戦の怖さ(2024年11月5日)

レギュラーシーズン3位から下剋上を果たし胴上げされる三浦大輔監督(産経新聞社)

 プロ野球の年間王者を決める「SMBC 日本シリーズ2024」は、セ・リーグのDeNAベイスターズが、パ・リーグ覇者のソフトバンクホークスを4勝2敗で下し、26年ぶり3度目の日本一に輝いた。レギュラーシーズンはリーグ3位で貯金わずか2だったDeNAが、貯金42と圧倒的な強さでパを制したソフトバンクに勝利する下剋上。短期決戦の怖さをまざまざと見せつけた勝負の分かれ目は、「シリーズ男」「指名打者(DH)」「継投策」にあった。

 「最高にうれしいです」

 歓喜の横浜スタジアムで、DeNA・三浦大輔監督が夜空に5度、宙を舞った。

 名将・三原脩監督が率いた1960年、マシンガン打線が売りだった98年に次ぐ3度目の日本一。生え抜き監督の指揮官は、98年の現役時代と合わせ、選手、監督としてチームの日本一を経験した。

【つづきはこちら】
【DeNAの下剋上を成し遂げた3つのキーワード】シーズン勝率5割から勝ち上がった短期決戦の怖さ

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