Wedge REPORT

2014年3月14日

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写真上・設備が充実しており、園庭も広い認可保育所 。
写真下・敷地は狭いが夜遅くまで開いている認可外保育所

 「お客様が来なかったら終わり。通常の保育業務に加えて自分たちでチラシを作って配るなど、営業の意識を常に持つようにしています」。マンション1階の狭い敷地にある、認可外の園長を務める27歳の女性は、多忙な毎日にも張り合いを感じている。補助金がない分、人数や使える経費は少ないが、だからこそ工夫が生まれ、チームワークが芽生えると話す。業務内容、カリキュラムなどが細かく決められている認可とは違い、個人のアイデアをすぐに反映できる。「子供が喜んでいたという声が届いたり、自分の園を選んでくれる方が増えたりすると嬉しい」。

 認可での勤務経験を持ちながらも、自分の子を認可外に預けた女性もいる。保育士時代は定例業務を漫然とこなすだけの日々。職員の人間関係が最大の関心事で、残業は若手に集中。不満の多い職場だった。「保育士の気持ちが子供に向いていない。自分の園には預けたくなかった」。

 補助金に頼らず、認可外を中心に保育事業を全国展開するタスク・フォース(大阪市)の西山悟社長は、今後も認可に参入しないと言い切る。「補助金が入ると、努力せずとも儲かることでスタッフの士気が緩む。経費の使途が限られ、工夫もなくなる。現場の質が落ちるだけ」。

 保育の質に差があるのは、認可外も認可も同じ。「とにかく認可」の風潮に流されず、保護者が自らの目で選ぶ意識こそが、保育業界のレベル向上の第一歩となるはずだ。

◆WEDGE2014年3月号より









 

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