世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年3月31日

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 韓国は、日本との高官級の対話を拒否する一方で、2010年に「天安」撃沈事件とヨンピョン島砲撃事件で50人の韓国人を殺害し、核兵器で脅迫し続けている平壌との間で、「朝鮮半島信頼プロセス」を喜んで進めようとしている。

 米国は何をすべきか。米国は日本に対して、歴史問題を解決するために、韓国と和解プロセスを開始するよう圧力をかける必要がある。このプロセスは、最低限、河野談話と村山談話の明白な確認、第二次大戦中に性的奴隷とされた女性の生存者への補償についての相互に同意したメカニズム、総理が再び靖国に参拝しないという誓約を含まなければならない。韓国は、二国間会談を以てこれに応じなければならない。

 同様に、オバマは歴訪を利用して、韓国に対して外交政策の歴史問題からの区別と優先順位づけを求めるべきである。歴史に近視眼的に焦点を当てることは、三国全ての国益に反する。大統領は韓国に、集団的自衛権の行使などの日本の安全保障のスタンスへの変更が、近隣諸国への安全保障上の脅威とならないことも、納得させるべきである。ソウルは、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に署名すべきである。ソウルがGSOMIA署名と包括的ミサイル防衛網への参加を拒否することは、韓国国民への、北朝鮮の核、化学兵器、生物兵器搭載ミサイルの危険を増大させることになる。

 ワシントンは、外相、防衛相による、「三国安全保障イニシアチブ」を創設し、共通の脅威、共通の目標に対する共同戦略を発展させるべきである。そして、日韓および日米韓の軍事演習、海洋安全保障への取り組みを再開し、三国は、共同の平和維持活動、テロ対策、大量核兵器拡散阻止、麻薬対策、対潜水艦戦、機雷掃海、サイバー空間の防衛、人道支援、災害救援活動の可能性を探るべきである。

 米国のシャトル外交が無ければ、日韓は、過去に執着し、未来を損ね続けるであろう。三国は、地域の安全の維持にとって、相互依存関係にある。米日韓の間での緊張は、地域の安全保障上の危機への、同盟としての対応の質を低下させかねない、と論じています。

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 クリングナーは、東アジア専門家ですが、他の専門家の多くが中国研究、日本研究のバックグラウンドを持つのに対して、CIA、DIA(国防情報局)勤務時代から朝鮮半島専門であり、交友関係、情報の入手先が、大きく韓国に偏っていることは想像に余りあります。この論説でも、日本海の呼称に対して、わざわざ、韓国の活動家の要求を引き合いに「東海」という注釈をつけている点に、韓国贔屓ぶりがよく表れています。

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