2023年1月30日(月)

うつ病蔓延時代への処方箋

2014年4月17日

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 将来に希望がなく、漠然と就職することを目的化している学生ほど、膨大な数の企業になりふり構わずエントリーし、その数だけ不採用通知を受け取る。連日、「残念ながら…」の文面を何通も読めば、自分自身が否定されているように感じ、自信を失くし誰でも落ち込んでしまいます。そこに親の過干渉、友人関係、アルバイト先など多様な要因が混じり込んでしまう。これでは就活うつになるのも仕方ないと思います。

 将来に対して不安しかないのであれば、何故なのかを話し合い、夢を抱いてもらえるよう語りかけます。就職に向けて意欲を出す前の第一歩です。

傾聴する効果は大きい

―― うつ状態になった学生とはどのように接するのですか。

庄司:必ずしも就活だけを要因としてうつ症状に陥っているわけではないでしょうが、面談にやってこなくなり、こちらから連絡してもなしのつぶて。その時の精神状態は分かりませんので、何度も電話してしまいますが、後で聞くと、塞ぎ込んで部屋に閉じこもっていたという。これは軽度のうつ状態なのでしょう。

 また、暗い表情で面談に来る子もいます。気分が優れないようなので、まずは話を聞いていきます。漠然とした不満と不安が、自分で整理ができないのではないか。話を聞き、もつれた糸をほぐすようにしていくと、徐々に表情が明るくなります。

 私はキャリアカウンセラーで、メンタルの知識は持ち合わせていませんが、コミュニケーションができない、相手がいない、孤立している、そんな学生と就職面談という形ですが話をすることで、気分が良くなる。うつ病といえるほどの症状ではないと思いますが、放置していれば徐々に重症化してしまう懸念もあるのでは、と考えています。

 このように私が関わる学生たちの中には、心にあるモヤモヤを吐き出せず内在化しているケースがあります。話をすることで、話を聞くことで、少しでも楽になり前向きに変化していく。もちろん、うつ病に陥る人が増えている要因は、多様だと思いますので、すべて同じパターンで解決できるとは考えていません。ただ、コミュニケーションや傾聴することは、軽い段階のうつ症状には効果があると感じています。


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