2025年12月6日(土)

日本の医療は誰のものか

2025年9月13日

3. 診療報酬の仕組み

   診療報酬は、医療機関が行う診察・検査・投薬・入院など、すべての医療行為に対して、公的医療保険制度に基づき支払われる公定価格。報酬は全国一律で1点あたり10円を基本とし、2年に一度、医療政策や財政状況に応じて点数が見直される。
 会計方式は主に2つあり、出来高払いは外来診療所や中小規模の病院で広く用いられる方式で、実際の医療行為の点数を積み上げて計算する。DPC(診断群分類包括評価)方式は、厚生労働省の指定を受けた一定規模以上の病院で導入されており、分類ごとに定められた1日当たりの定額と入院期間で包括的に計算される。

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Wedge 2025年9月号より
日本の医療は誰のものか
日本の医療は誰のものか

日本の医療が崩壊の危機に瀕している。国民皆保険制度により私たちは「いつでも、誰でも、どこでも」安心して医療を受けることができるようになった。一方、全国各地で医師の偏在が起こり、経営状況の悪化から病院の統廃合が進むなど、従来通りの医療提供体制を持続させることが困難な時代になりつつある。日本の医療は誰のものか─。今こそ、真剣に考えたい。


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