患者もつくる 医療の未来

2014年6月13日

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 様々な情報から学び、健全な判断ができるようになるためには、メリットを中心に伝える製薬企業が作る医薬品のCM以外にも、様々な情報収集が必要です。

 まず、医薬品の承認や安全対策などをおこなっている独立行政法人「医薬品医療機器総合機構(PMDA)」の情報が必須です。PMDAのホームページでは、全ての医薬品の使用上の注意や副作用が書かれた添付文書を見ることができますし、薬に関する様々な安全性に関する最新情報や、副作用が起こった際の「副作用被害救済制度」の申請の仕方についても書かれています。他には、医薬品の安全性を消費者の視点で批判的に吟味している「薬害オンブズパースン会議」などのホームページもあります。さまざまな情報を併せ見ることで、初めて客観的な自分なりの評価ができます。自分の病状も良く理解した上で、慎重に薬を使用していくべきでしょう。

医療の成長戦略はどのように進めるべきか

 高度経済成長期の日本の医療は「薬漬け・検査漬け・手術漬け」と揶揄されることもあり、特に老人や精神疾患に対する一部の医療現場では、それらが必要以上になされているのではないかという批判は今も少なからず続いています。

 超高齢化社会における本当に必要な医療の成長戦略は、看護や介護の質と量をあげていくことではないでしょうか? また、少子化時代に本当に必要な医療の成長戦略は、周産期や小児の救急医療や難病対策などを充実させることではないでしょうか。

 もし、経済成長のために医薬品の大量消費が推し進められたら、高度経済成長時代に環境よりも目先の利益を追求したためにさまざまな公害が起きたように、人体の内部の環境破壊が進んでしまわないかと心配になります。

 もちろん、医療も経済活動ですから、利潤の追求をすることになるのは当然でしょうが、絶対にしてはいけないことは、「患者のいのちや健康よりも利益を優先する」という行為です。消費者側は、作る側や売る側にそういう逸脱がないかどうかをチェックしながら、必要な医薬品を使用していくという姿勢が、これからはますます大切になってくると思います。

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