2026年1月3日(土)

BBC News

2026年1月3日

テヘランで12月28日に始まった抗議行動は各地に広がっている。写真はテヘランで抗議のために車道をふさいだ人たち

イランで物価高騰に抗議するデモが昨年12月28日から始まり、各地に広がる中、複数の死者が出ているとされる。

準国営のファルス通信と人権団体ヘンガウによると、1日には南西部ロルデガーンでデモ参加者らと治安部隊の衝突により2人が死亡した。ファルス通信はさらに、西部ロレスターン州のアズナで3人、同州クフダシュトで1人が死亡したと伝えた。

1日にソーシャルメディアに投稿された動画には、デモ隊と治安部隊の衝突の中で車が炎上する様子が映っている。

デモ参加者の多くは、最高指導者による統治の終結を求めており、一部は君主制への復帰を呼びかけている。

通貨リアルの急落をきっかけに始まった抗議活動が、時間の経過と共に国内各地で広がっているとの報告が増えた。

BBCペルシャ語が検証・確認した動画では、1日にロルデガーン、首都テヘラン、南部ファルス州マルヴダシュトでの抗議活動が映っている。

ファルス通信は情報筋の話として、ロルデガーンで2人が死亡したと報じたが、死亡したのがデモ参加者か治安部隊員かは明らかにしていない。また、アズナで3人が死亡したとも伝えているが、こちらも詳細は不明。

人権団体ヘンガウは、ロルデガーンで死亡した2人はデモ参加者で、2人の名前は「アフマド・ジャリル」と「サジャド・ヴァラマネシュ」だとしている。

BBCペルシャ語は、この死亡情報を独自に確認できていない。

国営メディアはこれとは別に、イラン革命防衛隊(IRGC)傘下の治安部隊隊員1人が12月31日夜、西部ロレスターン州クフダシュトでのデモ参加者との衝突で死亡したと伝えた。

BBCはこれを確認できていない。デモ隊側は、死亡したこの男性は自分たちの仲間で、治安部隊に射殺されたと主張している。

国営メディアはさらに、ロレスターン州では警官とIRGC傘下の準軍事組織バシジの隊員たちが13人、投石で負傷したと伝えた。

当局は31日を全国的な祝日と宣言。国内の学校、大学、公共機関が休業した。これは表向きには寒波によるエネルギー節約のためとされたが、多くのイラン人は抗議活動を抑制するための措置と見なしている。

一連の抗議は、イランの通貨リアルが対米ドルで急落したことに、テヘランの商店主らが強く反発したことが発端となった。

12月30日までに大学生も抗議に参加し、複数の都市に広がり、宗教指導者による支配に反対する声が上がった。

今回の抗議は、2022年にスカーフの着け方を理由に道徳警察に拘束されたマフサ・アミニさんの死亡をきっかけに起きた全国的な抗議以来で、最も広範囲だが、規模はそこまで大きくない。

事態の悪化を防ぐため、デモが始まったテヘラン市内の各地では、厳重な警備が敷かれているとされる。

マスード・ペゼシュキアン大統領は、デモ隊の「正当な要求」に政府は耳を傾けると述べた。しかし、モハンマド・モヴァヘディ=アザド検事総長は、治安を乱そうとする動きには「断固たる対応」を取ると警告した。

(英語記事 Deadly clashes between protesters and security forces as Iran unrest grows

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c2e17dmd01yo


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