2026年9月9日(水)

インドから見た世界のリアル

2026年9月9日

 中国の習近平国家主席が9月12~13日、インドを訪問する。新興国グループBRICS首脳会談がインドで行われるから訪問するのだが、7年ぶりの訪印でもある。

2025年8月31日、中国北部の天津で、中国の習近平国家主席がインドのナレンドラ・モディ首相と会談した。( 新華社/アフロ )

 訪問は、訪問する側の思惑だけでは成立しない。受け入れる側の思惑と一致して初めて実現するものだ。だとすると、インドはどう考えているのだろうか。本稿で分析する。

友好関係の演出続くインドと中国

 最近、インドのモディ首相と、中国の習主席が笑顔で握手するイベントが続いている。2025年9月の上海協力機構の首脳会議では、ロシアのプーチン大統領も加えて3人で笑顔握手していた。ほぼ全く同じような笑顔の3人といった光景が、26年8月31日と9月1日にキルギスで行われた上海協力機構でも演出されたばかりだ。モディ首相の顔は満面の笑みで、習主席とプーチン大統領に愛想を振りまいているように見える。

 インドと中国は、過去70年以上、国境地帯で繰り返し衝突してきた。1950年代から小競り合いが続き、62年の戦争、67年の武力衝突(ナトゥラ事件、チョーラ事件)、75年の中国によるインド兵待ち伏せ、86~87年の大規模軍事動員(ファルコン作戦、チェッカーボード演習)、17年にブータンをめぐる大規模軍事動員(ドクラム危機)、そして20年には再び衝突してインド側だけで死者、負傷者の合計96人(中国側の死傷者不明)を出した。24年以降、両国は緊張緩和に努めているが、友好的な関係になるには程遠いのが現状だ。

 このようにみると、モディ首相の笑顔の裏には何かあることがわかる。そもそもモディ首相は、トランプ大統領と会っている時も、破顔の笑顔だ。笑顔というだけでは、友好関係とはいえない。

 外交には裏があるのである。やはり行動をみてみなければならない。


新着記事

»もっと見る