デンマーク情報当局は、ロシアによるNATO加盟国への全面侵攻の可能性は、必要な部隊の構築に6カ月以上かかるために「極めて低い」が、そうしたシナリオも「排除はできない」と言う。
これまで西側の情報当局は、特にウクライナ戦争が終結した場合、モスクワは3~5年後にはNATO諸国に注意をむけるようになると言ってきたが、NATO条約第5条の集団防衛規定に抵触しない形での欧州のインフラへの攻撃が増えており、懸念が高まっている。
デンマーク情報当局は、ロシアが NATO 加盟の隣国に局地戦を仕掛けるには6カ月、地域戦争を行うには2年、欧州で大規模な戦争を始めるには5年かかると今でも考えているが、「ウクライナ戦争が続いたとしても」ロシアがハイブッド攻撃の激化や限定的な軍事攻撃を介して事態を悪化させる可能性はある、と言っている。
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ロシアに自制を求める時
このデンマーク情報当局の警告は深刻にとらえるべき警告である。
ロシアがウクライナ戦争で苦戦する中、ウクライナ支援を行なっているNATO 諸国に対して、ハイブリッド攻撃を激化させ、種々の破壊活動を行っている。
これらの事例は、今のところNATO条約第5条の「武力攻撃」には該当せず、第5条の集団防衛規定の発動には至っていないが、破壊活動の規模や死者の数が増えてくると、NATO条約第5条の「武力攻撃」に該当するとの意見が出て来る可能性があると思われる。ウクライナ戦争がNATOとロシアの戦争になることは、ウクライナ戦争の性格を変え、その収束を今よりずっと難しくすると思われる。
