この動画は10月27日までに937万回以上再生されている。コメント欄に外国語での書き込みが多いことから、この動画が世界的にシェアされたことがわかる。言葉以上に伝わるものがある動画だったということだろう。
この動画の長さは41秒。また、始まってすぐからスピード感があり、惹きつけられる。ドキドキしながらあっという間に最後まで見てしまう。第3弾とは全く違う構成になっている。もし、第1弾と第3弾の順番が逆だったら、このオンラインCMシリーズは全く成功しなかっただろう。4分42秒の動画の結末を知らないまま離脱してしまう人が多いからだ。第3弾ではオートウェイが制作した動画なら何かあるはず、と思って動画を見てしまう人は多く、その期待に応えるつくりとなっている。結果的に視聴者は、結末までの映像もドキドキしながら楽しめる。
PRを成功に導いた
第1弾・2弾の「社名伏せ」
ちなみに、オートウェイの第2弾CMはこちら。今年3月に公開され、第1弾には及ばないものの200万回以上再生されている。
【放送事故】生配信中に・・・いきなりBAN
https://www.youtube.com/watch?v=mjyuA0m7foo
アイドルが動画の生配信を行っている最中に……という内容の動画だ。本当の「放送事故」ではないので、ちょっとずるいのかもしれないが、第1弾と第2弾に共通しているのは、タイトルでオートウェイのCMであるとわからないこと。投稿者は「AutowayTire」となっているが、広告ではなく一般ユーザーがアップした動画とも思えるタイトルだ。
第3弾では、逆に「AUTOWAY第3弾MV」と、オートウェイの広告(MV=メッセージビデオ)であることをタイトルで明らかにしている。これが第1弾から「AUTOWAY第1弾MV」と書いてあったら、多くの人は視聴しなかっただろう。
第1弾がヒットしたことにより、オートウェイが次にどんな動画をつくるのか期待をこめて待っていたファンは多かった。第2弾も、いわばゲリラ的なPRだったが、ようやく第3弾でその社名がタイトルに入った。すでに多くの人に、同社の名前は憶えられているだろう。第3弾の結末は、実は第1弾につながるという「裏話」があるようだが、それを知らなくても楽しめる。
1年がかりのPRと言えるかもしれないが、制作側も視聴者の心に届くことを喜びながら制作していることが伝わってくる。そう、雪道には気を付けよう。滑らないようにタイヤをつけよう。「ラバー」というタイトルには、「Lover(愛する人)」と「Rubber(タイヤ)」の両方の意味が込められているという。
*関連記事:
V6井ノ原さんのセクハラに対する発言がネットで反響を呼んだ2つの理由
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。