2026年2月17日(火)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年2月17日

 メキシコ人ジャーナリストのクラウゼが、キューバへの石油輸出を続けるシェインバウム政権が、いずれトランプ政権と衝突し、米国とメキシコの経済関係に悪影響が及ぶことを懸念し、現実的対応を求める論説を1月22日付けワシントン・ポスト紙に投稿している。要旨は次の通り。

(Ahmed Zaggoudi/gettyimages・DVIDS)

 米・メキシコ関係が異常な緊張状態にある中、メキシコ政府はキューバの石油供給源としての役割を維持することを選択している。近年、ベネズエラの石油生産が低迷する中、メキシコがその役割を引き継いだ。業界データによると、メキシコは、昨年、キューバへの石油供給国として首位に立っており、マドゥーロ政権崩壊よりずっと以前からそうだった。

 メキシコのシェインバウム大統領はこの政策を「人道支援」として正当化している。イデオロギー的には、シェインバウムは師であるロペス・オブラドール前大統領の足跡を辿っている。オブラドール政権下では、同地域内の左派政権が悲惨な人権侵害の記録を持つにもかかわらず、メキシコは繰り返し彼らに味方した。

 トランプ政権はキューバに対する戦略の全容を公表していないが、ルビオ国務長官は、米国がキューバ政府を迂回してキューバ国民に直接支援を行う意向であることを示唆している。一部の議員は、メキシコのアプローチはこれと逆だと指摘し、最近のインタビューで、ヒメネス下院議員(共和党、フロリダ州)は、メキシコ政府が人道主義を掲げることは「イデオロギー的に共鳴するキューバの政権維持を支援するための口実だ」と見ており、メキシコは「国民の人権を否定する独裁政権を支えている」と批判した。

 ヒメネス議員は、今後の米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)交渉において、メキシコが政策選択の「結果」に直面すると予想すると述べ、貿易協議を「メキシコ政府の行動を修正する唯一の手段」と表現した。また同議員は、メキシコをこの地域における「米国の同盟国」とは見なしていないとも語った。


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