2026年1月26日(月)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年1月26日

 ワシントン・ポスト紙の1月7日付け社説が、米国によるロシア船籍タンカーの拿捕は、トランプ政権がプーチン・ロシアに対し著しく冷淡になっていることを示唆するものである、としている。要旨は次の通り。

(Racide/Contributor/gettyimages・ロイター/アフロ)

 1月7日、アイスランド沖で米国特殊部隊が制裁対象の石油タンカー「マリネラ」に乗り込んだ。これはトランプ政権によるベネズエラに対する石油禁輸措置の一環だが、より広範な傾向の一部として捉えるならば、この作戦の成功は、トランプ氏がプーチン大統領に対して著しく冷淡になっていることを示唆している。

 以前は「ベラ1号」として知られたこのタンカーはパナマ船籍で、11月下旬にイランを出港し、ベネズエラへ向かった。ベラ1号の乗組員が米国沿岸警備隊の乗船を拒否した数日後、クレムリンは急遽、通常の手続きを全く経ることなく、船籍をロシアに変更することを許可した。ベラ1号はその後、マリネラ号に船名を変更し、ロシアに向けて出航した。

 正式にロシア船籍として登録されると、沿岸警備隊は乗船の試みを中止した。しかしトランプ政権は追跡を続けた。

 クレムリンは米国に手を引くよう求め、状況を「懸念を持って」注視していると述べていた。トランプ政権がモスクワの要求を無視し、結局マリネラ号を接収したことは評価に値する。

 トランプ大統領は、1月3日のマドゥロ大統領に対する軍事作戦後の記者会見で「プーチンには満足していない。彼はあまりにも多くの人を殺している」と、冷やかに述べた。

 彼の熱意の欠如は、プーチンが彼に直接嘘をついたことと関係がある。プーチンはトランプに対し、ウクライナが彼の自宅の一つにドローン攻撃を仕掛けたと告げ、これにトランプは「非常に怒っている」と言っていた。ところがその1週間後、珍しくトランプは自分が間違っていたことを公に認めたのだ。


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