あなたは大丈夫?
デマ拡散、ネット依存、歩きスマホ……
5つの合言葉はそれぞれ次のようなもの。「」で括ったものが、学生がつくったキャッチコピーだ。明治学院大学のサイトでは、それぞれのキャッチコピーに添えられた解説文も読むことができる。
「友だちは、フリー素材じゃありません。」
友達の写真を許可なくネット上にアップすることは友達に迷惑をかける可能性がある、ということを周知している。
「その個性の出し方、間違っていませんか?」
若者が反社会的行為を自ら暴露してしまうのは、「目立ちたいから」という動機であることが多い。この項目では「アルバイト先でふざけた写真をアップするというネタの作り方は面白いでしょうか?」とたたみかけている。
「デマの中継所にならないでっ!」
震災や邦人拘束事件など、大ニュースの後はデマが流れやすい。ボタン一つで情報を「シェア」できてしまうネット上では、ひとり一人が情報を精査する能力が求められる。年齢に関係なく、良識あるユーザーでありたいものだ。
「昨日、SNSで何を見たか、思い出せますか?」
この項目では、過度のネット依存を戒めている。SNSは承認欲求を満たすのに適したツールであるとも言われる。アメリカでは、SNSサービスなどを提供する会社がどのように収益を上げているかを教えることで、子どもたちに「なぜ企業が依存性のあるサービスを行うのか」を考えさせるという。SNSを使っているつもりがSNSに使われていた…という状況は少し怖い。
「歩きスマホは、歩く武器。」
携帯電話の頃から危険はあったが、よりたくさんの情報が流れてくるスマートフォンはそれだけ熱中してしまいやすい。「自分は大丈夫」「今だけだから大丈夫」の気持ちは危険だ。
togetterでまとめられた「明学生が考えた『SNSのための5つの合言葉』が秀逸。SNSを利用する人は必見!」(http://togetter.com/li/783772)の中には、「大学生発信なら同世代の人に受け入れやすいかも」「すごく分かりやすい」「『こんなの当たり前だろ!』って言えるあなた、それはとても素敵なことです」などの好意的な感想が並ぶ。
また「学生だけじゃなくて全員みたほうがいいですね」「大人も読んだほうが良い」という声もある。確かに、デマの発信やネット依存、歩きスマホなどは特に、子どもや学生だけの問題ではない。SNSを利用している人であれば、ドキッとしてしまう項目がいくつかあるのではないか。むしろ、「自分は絶対に大丈夫」「自分はこんなバカではない」と思っている方が危険かもしれない。子どもは日々成長するが、大人は日々老いる。車の運転と同じで、今日大丈夫でも明日大丈夫とは限らない。定期的に自分のネットマナーを見直してみたい。
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。