ひきこもりに陥っていた優太が心を開き、長崎で高校生活のやり直しをしようとしている。亀田は実は、高齢者の相手としてしのびよって、現金などを騙し取っていることがわかってくる。
語り部の山岡は、これまで語っていない個人的な秘密を持っている。彼は疑似家族のようになった朋美や優太、亀田にそれを語ろうとする。
ロードサイド・ムービーの終着点がラストまでわからないように、このドラマの人間模様がどうなるのか、いまだにわからない。
ただ、鈴木京香という女優が新たな領域を切り拓くことは、間違いないだろう。
「セカンドバージン」(NHK・2010年)で、離婚後は愛を絶って生きてきた鈴木演じる中年の編集者は、年下の妻帯者の金融マンにおぼれる。その地点からはるかに遠くの円熟した地点に到達するだろう。
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