世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2015年5月26日

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 日韓両国が二国間シンドロームから抜け出すには、国内の、あるいは、国外のオネスト・ブローカーが必要となります。かつては、両国の大物政治家がそのような役割を果たしてきました。しかし、今はそれも期待できません。そうであれば、米国しかありません。今、米国は、日韓関係を改善しようと、努力を続けています。2月27日の国務省シャーマン次官補のアジア演説は日韓関係にも触れた良い、正直な演説でした。ところが、これに韓国は強く反発しました。米国が釈明のステートメントを出して、問題にはならなかったようですが、最後のオネスト・ブローカーである米国を疲れさせてはいけないでしょう。

 ジャクソンは、2012年9月26-27日のPSI演習を高く評価しています。同年の演習は韓国が主催したもので、韓国の威信もかかっていました。開催されたことは良かったですが、問題もありました。参加国の艦艇は釜山港寄港を予定していましたが、海上自衛隊護衛艦の寄港は拒否されたのです。

 いずれにしても、日韓関係は、双方の努力により何とか前に進めて行くことが必要です。それには、以下のようなことが考えられます。

(1)二国間関係に敏感になりすぎず、鈍感になることも必要です。

(2)異なるお互いの立場を正直に議論でき、問題をうまく管理し、協力できる成熟した関係を築いて行く努力が重要です。

(3)「競争的」関係から「協働」関係に変われたら良いのではないでしょうか。

(4)二国間シンドロームの世界から抜け出し、関係を世界化し、第三国での協力を強化し、遠くから日韓関係を見れば良い関係を築けるかもしれません。

 例えば、北朝鮮のミサイル、核、そして拉致問題をみても、深刻さを増しています。民主主義国家である日米韓の連携が、益々重要となってきていることを、韓国も認識して行動をとってくれることを、日米両国とも願っています。韓国内でも、安全保障専門家の中には、同様の意見を持つ者も多いようです。

  
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