対談

2015年5月28日

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小川:少ないですよ。

久松:イオンやイトーヨーカドーみたいにPB(プライベートブランド)商品ばかりを並べているGMS(ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア)に入っても、自分なりのアイデアを発揮する余地が見えないということでしょうか。

小川:やることないですよね。学生にとっては楽しい業態ではなくなっている。僕のゼミではスーパーやホームセンターと一緒に商品開発やプロモーションをやっているんですけど、その会社にもあまり就職していかない。普通は行きますよね。でも楽しそうに見えないんだろうなあ。労働時間も長いですし。

久松:それはチェーンストアが持っている負の側面ですよね。全部マニュアルで決められて、「作業」に徹することを求められてしまう。たぶん10年くらい働いてミドルマネジメントになれば、自分なりの「仕事」ができるようになるんだけど、そこまでの年月がクリエイティブに映らない。

小川:全員がクリエイティブである必要はないけど、楽しくないとね。去年、ようやく一人だけそのスーパーに就職しましたけど、彼は本当はお笑いをやりたくて、劇団のオーディションに落ちてそこに行ったんですよ。

久松:「小売りの時代」といわれた時期もありましたよね。

小川:30年前ですよ。法政や明治の卒業生のかなり多くは、ダイエーやジャスコ、西友などに就職したと思います。その下の世代、1990年代半ばから2000年にかけての15年はコンビニの時代でしたね。

久松:その間、一貫して自動車や電機などの製造業は人気なんですか?

小川:自動車の大手三社は堅い職種として人気ありましたね。パナソニックやソニーも優秀な学生が行っています。食品関係だと、カゴメやキッコーマン、味の素は行きたくてもなかなか行けない。

 ちなみに学生にはマーケティングを学ぶ上で必読の大著は、英語で一年かけて読ませますよ。ほかにも2カ月に一度が課題図書を決めて詳細なレポートを書かせます。彼らがひっくり返って驚くような量です。そのレポートを、僕がびっしり添削します。

久松:公開されたレポートを読むと、本当に面白い。こういう学生がどんなビジネスマンになっていくのか興味ありますね。でもそんな人たちが魅力を感じない現場って何なのだろう。一方で、先生の『マクドナルド 失敗の本質 賞味期限切れのビジネスモデル』には、「マクドナルドブランド」は学生には強烈に眩しかったんだとも書いてありますよね。

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