対談

2015年9月29日

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木下 結局、慣れ合いからスタートしたらダメなんですよね。「かわいそうだから」といった同情からは、成果を生み出すような関係にはならない。だから私たちも共に事業やる時には、まず「ブートキャンプ」という集合研修を行います。各地のチームに参加してもらって、実際の行動計画を二泊三日で一気に組み立て、三ヶ月で事業化できるかどうかをチーム間で競ってもらうんです。最近では半年かけてのeラーニングと実地研修との組み合わせで、そもそも事業立ち上げが可能な状況かどうか、個人の資質はどうなのかを見極めるようにしています。

一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンスのフェイスブックより

久松 「お客さんを選ぶ」ことは大事ですよね。どこにでも通用する手法や、マス視線の思考はもう意味がないですから。準備中の農家支援プロジェクトでは、ダンボール3箱のレポートはさすがに書かせないけど、親父とケンカできない二代目農家とかは断ろうと思っています。まずは経営の主導権を握ってから来い、と。
 

タイムマシン商法はもう通用しない

久松 あと、さっきも言ったように売上700万円の農家を3000万円にするのがこのプロジェクトの目標なんだけど、それが達成できたら必ず外部から人を雇ってほしいんですよ。ファミリービジネスの最もダメなところは、人材育成のスピードが遅すぎること。売上が上がったからといって自分の痛車をチューンナップするんじゃなくて、雇用に金を使うことを課したいんです。この2点しか要求することはないんだけど、これだけでもけっこうな確率で「じゃあウチは無理です」となる。かなり有効なフィルターになるかなと思っています。

木下 重要ですね。僕らの分野でも、娘の車を買う金はあるのに、まちに投資する金はないって言う人がいる。申し訳ないけど、そんなことを言っていて栄えるまちがあるなら、むしろ教えてほしいですね。僕は車も家も買わないですけど、縁もゆかりもない地域に100万円、200万投資して事業をやるわけです。別に100億円出せと言っているわけではないんです。そもそも地域活性化事業の言い出しっぺが、「自分の生活のほうが大切だから資金は出せません」なんて言っていたら、まちのプロジェクトは動かない。自分も出すから、あなたも出して下さい。双方納得してこれができないなら、まちの事業は始まらないですね。

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