ルンバ980の完成度
Q 完成度の高いルンバ980は、従来のロボット掃除機が持つ課題「ロボット掃除機は二台目の掃除機で、それのみで家を隅々までキレイにすることはできない」という課題はクリアしたのでしょうか?
A「我々が目指しているのは、全自動のフロアケア・ロボットです。そういう意味では、ルンバ980は、人間が掃除機からゴミ箱へ、ゴミを移し替える作業が必要ですし、階段を上り下りすることはできませんので、まだ完全とはいえません。
が、完全自動の可能性を980は物語ってくれていると思います。これはゴミにどの位神経質であるのか、個人差もあることなのですが、ケンは家ではルンバ980のみで、掃除は一切しません。しかし、充分問題ないと言っています。
また、壁、窓を同じロボットで掃除すること(より完全なホームケア)は可能だと思います。しかし、お求めやすい価格で提供できないと思います。
実は、小職はiRobotには2年連続で驚かされています。昨年驚いたのは、エアロフォースクリーニングシステム。これはブラシの代わりに、2つのローラーを用いゴミを集めるシステムです。ローラーはブラシより隙間がありませんので、吸引力が上がりよく吸うのですが、驚いたのはそこではありません。
「ローラーに髪の毛がからみつかない」ことに驚いたのです。
人間の髪の毛、特に女性の髪の毛は、掃除機の大敵です。女性(特にロング)が多い家族だと、少なくともニ週間に一度は点検することが望ましく、場合によってはメンテナンスが必要です。いろいろな掃除機を見てきましたが、このエアロフォースクリーニングシステムで使われているローラーに関しては、ほとんどからまない。
同じ環境で、ロボット掃除機だけでなく、いろいろな掃除機のテストをしていますが、トップデーターです。それに加え、今回の家全体を掃除できる様にしたナビシステムですからね。この言葉に、偽りはないと思います。
サイズ論議
Q ルンバが広く世界市場に受け入れられていることは承知しています。ただ日本の家は狭い。時々、もう少し小さくなればと思うことがありますが、その点どうお考えでしょうか?
A サイズに関しては、本当にさまざまな調査を致しました。市場調査だけでなく、日本、米国、中国では訪問調査も掛けています。結果、今のサイズで満足しているという声がほとんどでした。小型化は技術的に不可能ではないです。が、全て作り直しになりますし、出来上がったモノが満足できるのかは違う問題が出てくると思います。
実は調査の中に、「小さい方が好ましいか」という質問を入れています。この時、多くのユーザーから、ダストボックス(ロボット掃除機に内蔵されたゴミ入れ)が小さくなると、手間が掛かるので好ましくないと言われています。
この結果から、今のサイズで、まだ不十分な機能を追求して行こうと考えています。