2022年10月1日(土)

World Energy Watch

2015年12月11日

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山本隆三 (やまもと・りゅうぞう)

常葉大学名誉教授

NPO法人国際環境経済研究所所長。住友商事地球環境部長などを経て現職。経済産業省産業構造審議会臨時委員などを歴任。著書に『電力不足が招く成長の限界』(エネルギーフォーラム社)など多数。

降りられない地下鉄

 いまパリの地下鉄のホームには転落防止の柵が設置されている。日本と同じように地下鉄が到着すれば、車両のドアと同時に柵のドアが両側に開く。このホームのドアが結構壊れているのだ。ホームから電車に乗る場合には壊れているドアを避ければよい。電車から降りようとした時に、ホーム側の柵のドアが故障していれば悲劇だ。ドアを乗り越えることはできないので、降りられない。

資金援助を訴えているにもかかわらず、ハイテクなインドパビリオン

 COP21開始前日の29日と初日の30日には、パリ市内の地下鉄とRERと呼ばれる郊外電車は全て無料になった。COP参加者には、通常市内の会場に行くため会期中有効な交通機関無料のパスが提供される。COPの会議場に行けばパスがもらえるが、最初に会議場に行くため利用する交通機関の費用を負担する必要がある。フランスはCOP参加者が会場に行くための費用を無料にするために、地下鉄とRER利用者を全員無料にしたのだ。

 29日に地下鉄に乗るため切符を購入しようとしたところ、地下鉄職員に「今日と明日は無料」と言われたので、事情を聞いたら「COP参加者のために無料になった。参加者かどうかは分からないので、全員無料。オランド大統領は気前が良いのだ」と説明を受けた。

COPパスでディズニーランドに行ける?

 今回COPが開催されたのは、シャルル・ド・ゴール空港と北駅を経由し都心を結ぶRER B線の比較的空港よりの会議場だった。RER B線は現金を持った観光客が空港から都心に向かうため乗り込む路線でもあり、観光客狙いのひったくりなどが多い路線として有名だ。私も10年ほど前に被害に合いそうになった。

PER B線車内の様子

 RERに乗り込もうとしたところ入口に3人組がいて中にいれてくれないのだ。右から中に入ろうとすると3人組は右に移動し、左から入ろうとすると左に移動する。入口から中に入れてくれないのだが、これが手口だ。私の知人が直前に被害にあっていた。空港から乗り込みドア付近に立っていたところ、途中駅に到着し発車直前に手荷物を2人組にひったくられたのだ。追っかけようとしても相手はドアが閉まった向こう側のホームにおり、車内の知人は地団駄を踏むしかなかった。知人の話を聞いていたので、私は直ぐに隣の車両に乗り込みことなきを得たが、知らずにドア付近に立っていればひったくりにあっていただろう。

 RERは郊外電車で、路線に寄っては治安のよくない場所を通るが、A線はユーロディズニーに行く路線だ。このユーロディズニーの手前にアウトレットがある。欧州のブランドを中心としたアウトレットで、夏休み時期の混雑はラッシュの電車並になる。もちろん客の多くは爆買いの中国人だ。今回のCOP参加者に配布された乗り物無料パスでユーロディズニーまで行けるか尋ねたところ、可能と言われた。このパスを利用しディズニーとかアウトレットに行った参加者はいたのだろうか。

  
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