一緒に困ってくれる人
たとえるなら、彼女の夫は「困ったときに、一緒に困ってくれる人」だという。
「一緒に困ってくれる人がいるって、凄く心地いいですよ」と彼女は笑いながら話した。
聞いて、なるほどなーと思った。
もしかしたら、30代までの彼女なら、困ったときに「助けてくれる男性」を探そうとしたのかもしれない。だけど、なかなかうまくいかなくて、彼女は自分を出さないようになった。
そして今、51歳になった彼女は、世の中に、自分を助けてくれる人など自分以外にないことを知っている。困ったときには、自分で解決する方法を知っているだろうし、人の方法で解決されても「しっくりこないこと」もわかっている。
そういうふうにできている
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だからこそ、彼女は「一緒に困ってくれるのが心地いいんです」と言えるようになったのかもしれない……と、そんなふうにも思えた。
最後に、もう一つ聞いてみた。
「どうしたら、そういう相手にめぐりあえるのだと思いますか?」
すると、彼女はしばらく考えこんだ後で、「そうですねー、そういう人とめぐりあうようにできているんだと思います」と包み込むような笑顔で答えてくれた。
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2015年の国勢調査のうち、結婚率に関する結果は、16年の6月にまずは速報として発表される。そのときに、私たちがなにを思い、どう行動するかで、2020年の“新しい数字”が作りあげられていく。
誰かと人生を歩みたいかどうか。“絆”を結びたいかどうか。
一人ひとりの思いと決意が、新しい未来をきっと形作っていくのだろう。
⇒第11回に続く。
*プライバシー保護のため、個人に関する事実については一部内容を変更しています。
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