2024年4月19日(金)

WEDGE REPORT

2016年3月2日

コロンビア・ワイナリー

コロンビア・ワイナリーのテイスティング・ルーム

 道路を挟んで「シャトー・サン・ミッシェル」の向かい側に建つのが「コロンビア・ワイナリー」だ。ともにウッディンビルのアイコン的な存在で、こちらも州内で最も長い歴史を誇るワイナリーだ。ワイン通をうならせるハイ・クオリティなワインがカタログに並び、その芳醇な味わいは群を抜いている。このワイナリーのワインメーカー、デビッド・レイク氏は素晴らしいシラーとピノグリを誕生させ、ワシントン州では初となるメルローとカベルネ・フランのブレンドを造った人物だ。ワイン・スペクテーター誌とデキャンター誌に “Dean of Washington Winemakers” と評されている。どのジャンルのワインも骨格のしっかりとした味わいで、中でもコロンビアのメルローの滋味は別格の存在感である。素晴らしいワインを世に送り出したレイク氏は2009年に他界した。

 独学で確立したワイン造り
チャールズ・スミス・ワイン

ジョージタウンに新設された荒削りな外観のチャールズ・スミス・ワインのテイスティング・ルーム

 シアトルのワイン・ショップで最近やたらと見かけるワインがある。ラフに書きなぐったようなラベルが印象的な「チャールズ・スミス・ワイン」である。サクラメント出身のオーナー、チャールズ・スミスは若い頃デンマークに渡り、ロックバンドのマネージメントをしていた変わり種だ。1999年に帰国するとすぐに独学でワイン造りに挑戦し、2001年にはファースト・ワインをリリースしている。以後、数々のアワードを受賞し、その破竹の勢いは現在進行形である。リーズナブルな価格帯のワインでもグレードの高い味わいで、なかでもシラーとメルローは特筆ものである。昨年、シアトルに隣接するジョージタウンにオープンしたテイスティング・ルームには、週末ともなると入りきれないほどのお客が集まってくる。シアトルにはモダンで斬新なワイン造りも確実に定着してきているのだ。

取材協力
シアトル・ワシントン州観光事務所 www.seattlewa.jp
VISIT SEATTLE visitseattle.org / Kyoko Matsuda
TASTE WASHINGTON tastewashington.org

  
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