去年から今年にかけて海外出張の機会が増えている。2016年の経済がダッチロールする中でビジネスのリスクも等比級数的に増加しているからだ。アフリカ、欧州、トルコ、中国、台湾、シンガポール、韓国そして今回のロシアからドイツと今年に入ってからも約半分は海外出張に出ている勘定になる。
海外出張といえば長距離移動を伴うので機内で過ごすことが多くなる。海外旅行や、業務出張のスタートはまず、空港のラウンジや待合室から始まる。
普通は約2時間前に空港に到着してラウンジで時間つぶしするが、待ち時間は大体長くても1時間くらいのものである。一方、飛行機に乗ると長距離フライトの場合は12時間以上も機内で過ごさなければならない。
そこで今回は機内での過ごし方について考察をしてみた。
機内では何をすれば良いのか?
機内で映画を観たりオーディオプログラムを楽しむのも悪くはないが、単に時間つぶしのために漫然と見たり聴いたりするのはいかにも惜しい気がする。パソコンを開いて仕事を始めるのは目にも悪いし、できれば機内ではしないに越したことはない。仕事に追われている人は仕方がないが、パソコンを使った仕事はストレスが溜まるのでお勧めできない。
ましてやPCゲームなどは論外である。無論、これは個人的な意見であるからお好きな方は私の意見を無視して頂きたい。機内での過ごし方は考える時間が豊富にあることに着目するべきである。その意味では時間がなくて、ゆっくり読むことのできなかった歴史小説や純文学などを読破するのは機内の過ごし方では上位に位置すると思っている。
サプライズのあるエアライン
機内での楽しみといえばやはり豪華な機内食である。ただし機内食でもエアラインによってかなりの差がある。やはりフランス料理のシェフが乗り込んでいるブリュッセルエアラインなどはミシュランの星をつけても良いレベルである。ワインも高級なビンテージを揃えているし、サービスも至れり尽くせりであった。グルメにうるさいベルギー人やフランス人は食事を重要視しているのでスタッフもCAも乗客の期待を裏切らないレベルなのである。
一方、日本の全日空では特別のサービスを用意していることがあった。僕の誕生日に偶然乗り合わせたことがある。僕はそれほど機内食にはこだわらない方なので目的地に着くまではずっと睡眠をとっていたのだが、途中でなぜかCA(キャビンアテンダント)に起こされたのである。そして3人のCAがバースデーケーキを作って祝ってくれたのである。こんなサプライズは生まれて初めてである。
機内でやることもなく暇を持て余している時にCAが誕生日を祝ってくれたのには大いに驚いた。プレゼントまで貰って嬉しかったのだが、バースデーソングだけは恥ずかしいので勘弁して貰った次第である。