金融万事 塞翁が馬

2016年3月9日

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どんなロボ・アドバイザーがあるの?

 日本では株式会社お金のデザインがここ数年ETF特化型ロボ・アドバイザーを運用していたが、先月(2月16日)、その斬新な取組が露わになった。スマホからはじめる資産運用サービスTHEO(テオ)を開始。10万円からはじめられ、9つの質問に答えると、ロボ・アドバイザーが世界約6000銘柄のETFで一人ひとりに合わせた運用をするサービスだ。画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホを資金面・精神面、何があってもサポートし続けた弟のテオ(テオドルス・ヴァン・ゴッホ)が名前の由来とは、粋である。

 2015年4月設立のWealthNavi株式会社は昨年ベンチャー投資会社数社から資金調達。12月にはその資産運用シミュレーション・サービスを、ロボ・アドバイザリーによる資産運用サービス WealthNavi へと展開している。今年1月18日に招待制(メールアドレスを事前登録し、招待メールを待つ形式)で資産運用を実際にはじめた。

 日本では上記2社がFinTechベンチャーとして注目を浴びているが、既存の金融機関も含め、複数企業によるサービス参入が見受けられる。実際の運用まではしないが、推奨ポートフォリオを提示するものも多い。

 前述の通り米国ロボ・アドバイザー業界はもっと成熟している。2008年創業、大手のBetterment (ニューヨーク) はわずか6年弱で、12.5万件を超す顧客から合計30億ドル(約3300億円)を預かり、運用している。Webページは非常に美しくデザインされており、初心者が心地よく投資について学びながら運用する気持ちが理解できる。

 業界の雄としてよく比較対象に挙がるのはWealthfront 。2011年にシリコンバレーで創業し、わずか2年半で運用預かり資産を10億ドルまで拡大したことで注目を浴び、こちらも現在30億ドル(約3300億円)とのこと。

 世界最大のディスカウント証券会社であるCharles Schwabは昨年3月、そのロボ・アドバイザー・サービス Charles Schwab Intelligent Portfolios を発表した。ロボ系の総運用資産額は53億ドル(約5800億円)水準へ成長している。

 投資信託やETFで世界最大手のVanguard Groupは、170億ドルを2年かけて試験運用したのち、昨年5月にVanguard Personal Advisor Services というロボ・アドバイザー種のサービスを発表した。ロボ・アドバイザーと投資アドバイザー(ヒト)の組み合わせによるサービスで、運用預かり資産は現在310億ドル(約3.4兆円)まで拡大している。

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