教科書的なデータはここまでに、まずは空港に着いた時の印象からお話したい。皆ロンジー(スカートのような民族衣装)を履き、女性はタナカで頬に化粧をしている。お坊さんや尼さんの格好をした方も多い。まさに異国そのもの。自分の好奇心を駆り立てる。空港を出でタクシーにてヤンゴンの中心部を目指すが、全て交渉制だ。ここにはUBERもなければGRABも無い。結局、価格を値下げしてもらう代わりに、同じ便でシンガポールから来たミャンマー人の彼と一緒にシェアしながらダウンタウンを目指すことにした。
タクシーに乗り込む前、KDDIと住友商事が支援している国営ミャンマー郵電公社(通称MPT)でSIMカードを購入。インドネシアのジャカルタでは、回線が不安定でインターネットがスムーズに使えないことも多かったが、ヤンゴンでは、快適にインターネットを使えた。少なくとも都市部ではITインフラが浸透しているのだと実感。一緒にライドシェアをした現地の子に聞くと、数年前まではインターネットはほぼ無しに等しかった。が、ここ2年でITインフラが一気に改善し、インターネット利用率が爆発的に増えたという。
爆速で進むスマートフォンの浸透率
注目領域は不動産と車!
初日は、現地のスタートアップの友人に、半ば観光、半ば市場調査ということで、現地を案内してもらった。案内人は、現地でバスのチケット予約サービスを展開するStarTicketのファウンダー、Thet氏。弟と二人で起業した彼らは、昨年、スタートアップの賞という賞を総なめにしている。ASEANのRiceBowlや、経済産業省がヤンゴンで実施したビジネスコンピティションで優勝、先日はForbesAsiaのUnder30 ベストアントレプレナーに選ばれシンガポールに呼ばれていた。
そんな彼女は、まずはヤンゴン一有名な観光名所であるシュエダゴン・パゴダに連れていってくれた。この日は休日だったため、地元の人が皆お参りに訪れていたが、びっくりしたことは、スマフォの普及率の高さだ。すれ違う人ほとんどが携帯を持ち、その多くがスマートフォンであった。