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2016年9月1日

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中西 享 (なかにし・とおる)

経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。72年共同通信社に入社。88年から91年までニューヨーク特派員、経済分野を取材し、編集委員を経て2010年に退社。現在は経済ジャーナリスト。著書は「ジャパンマネーの奔流―ニューヨーク・東京・ロンドンの24時間」(1987年、ダイヤモンド社)、「日本買い 外資は何を狙っているか」(2005年、PHP研究所)など。

ゴルフ場にサッカーボール、顧客開拓へ苦肉の策

 隔日刊『ゴルフ特信』の久保木佳巳編集長は「人口が減少する中、いまプレーヤーのメインである団塊の世代が70歳を迎える数年後には大幅に減ってしまうので、若い世代にもう少し興味を持ってもらうしかない」と指摘するように、斬新な取り組みも徐々に始まっている。

フットゴルフ場は芝刈り費が半減し、バンカー整備も不要

 ロイヤルカントリーから車で30分ほど南に走ったとこにあるケントスゴルフ。オーナーは全国でライブハウスを展開する安本昌弘氏で、05年に買収した。クラブハウス内にはプレスリーなど有名ミュージシャンの写真やLPレコードが飾ってある。来場者の減少に苦慮したケントスは、14年にゴルフコース27ホールのうち2ホールをフットゴルフ用に改造し、家族連れなど新たな顧客の取り込みを始めた。

 フットゴルフは、より少ないキック数で直径50㌢のホールにサッカーボールを入れるスポーツで、既に全国3カ所で同様の施設ができている。サッカーウェアに身を包んだ30歳代のプレーヤーは「ゴルフクラブなど道具が要らないので気軽にみんなと楽しめる」とナイスキックに興じていた。

 オーナーの反対を押し切ってフットゴルフ導入に踏み切った新井博ケントスゴルフ社長は「来客数は月100人程度で売上的に貢献するまでにはなってないが、若い人が来てくれればゴルフ場としても賑わいが出て来る。フットゴルフがきっかけでゴルフを始める人が1人でも増えれば」と期待している。フットゴルフの評判は口コミで広がり、利用者は少しずつ増えているが、1人当たりの売り上げはゴルフの半分程度にしかならないという。

 また、新たな顧客を獲得できても、常連客が離れていくと元も子もなくなる。「紳士のスポーツとしてマナーを重視するメンバー会員から、『クラブハウスが騒がしい』『服装がきちんとしてない』といったクレームが出ないよう細心の注意を払っている」(新井社長)という。

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