ネット炎上のかけらを拾いに

2016年9月14日

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 こういったツイートに憤る人がいる一方で、あからさまなつぶやきが多すぎることから「釣りアカウント」であると指摘する人も多い。「釣りアカウント」とは、非難を集めるような内容をわざとつぶやき、憤る人たちの反応を楽しむためのアカウント。注目を集めてフォロワー数を増やすことが目的の場合もある。

「釣りアカ」という承認欲求の発露

 確かに、アカウントが登録されたのが2015年12月でありながら、つぶやきを始めたのは9月9日。そしてツイート数が80回(9月13日現在)と少ないながら、すでにこれだけ注目を集め炎上している。

 また、つぶやきの内容も、「飼っていた犬を捨てさせる」「ゲームのデータを無理に消させる」「虐待のような叱り方をする」「食材を洗わずに調理するなど“自然派”を過剰に強調する」など、ネット上でとかく非難を集めやすいトピックの集約になっている。ネットユーザーたちが食いつきやすい「餌」を周到に計算して行っている可能性は高いだろう。フォロワー数はあっという間に3000人を超えた。話題になってからいったんアカウントが停止されたが、その後、復活を遂げている。

 誤字脱字がほとんど見られず、漢字の「閉じ開き(漢字で書くかひらがなで書くか)」にも揺らぎがない。見やすい改行を行う工夫もある。単にアカウント主が几帳面な性格ということも考えられるが、本気で自分の論を主張したい人に見られる、批判への動揺や感情の動きが見られない。

 このアカウントをウォッチする人たちの中ではすでに、「釣りアカなら虐待されている娘も捨てられた犬もいない。良かった」ということで決着しつつもある。また、アカウントが復活した後も、11日以降はツイートが行われておらず、釣りアカだと仮定した場合、アカウント主が「早々に飽きて放置」した可能性もある。

 あえて非常識なつぶやきをし続け、それを「ネタ」だとわかって楽しむフォロワーとの間で特異なコミュニケーションが形成されている人気アカウントもあるが、「自然派ママ☆ココ」がそれを狙っていたのかはわからない。どちらにしても釣りアカならば承認欲求の発露でしかない。

 一番怖いのは、「自然派ママ☆ココ」に「(あなたは)全然間違っていない!」などと同調するリプライを送っていたアカウントの存在かもしれない。こういったアカウントもまた、釣りならいいのだが。

  
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