From LA

2016年12月13日

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 ワトソンはすでにジョンソン&ジョンソン、メドトロニック、クリーブランド・クリニック、その他の医療施設などと提携し、このパターン探しに協力している。今回のファイファーとの提携は、その中で人間の免疫システムを刺激し、ガンに対抗するために最も効率的なパターンを見つけ出そう、という試みだ。

2100年には誰もガンで死なない社会の実現

 ガン治療に関しては、フェイスブックCEOマーク・ザッカーバーグ氏の財団も多額の研究費の寄付を発表し、ザッカーバーグ氏が「西暦2100年には誰もガンで死なない社会の実現」を目標に上げている。

 またIT業界の億万長者であるショーン・パーカー氏は個人的に「パーカー・ガン免疫療法研究所」という施設を持つが、この研究所の目的もガン撲滅だ。今年12月に入り、パーカー氏の研究所はキャンサー・リサーチ・インスティテュート(CRI)と提携し、やはりAIを使った予測アルゴリズムとバイオインフォーマティクス技術を使ったネオアンチジェンの解析を目指すと発表した。ネオアンチジェンは腫瘍内にのみ存在する遺伝子マーカーで、個人により異なる。もし十分なデータが集められれば、個々人に適合したネオアンチジェンワクチンの製造も夢ではない、という。つまり、どんなガンにも対応できるガンワクチンが誕生する可能性がある。

 ファイファーとワトソン、フェイスブック、パーカー、いずれのガンに対するアプローチでも重要な役割をはたすのはAIでありマシン・ラーニングだ。膨大なデータの分析とそこから見出される新しい手法により、人類がガンを克服できる時代はすぐそこまで来ているのかもしれない。

  
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