2024年11月24日(日)

ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」

2016年12月26日

 こう書くと「ウイスキーは悪酔いしやすく、ビールはしにくい」かのように聞こえるかもしれないがそうではない。純アルコール量は[アルコールの濃度(○度あるいは○%)×量(○gあるいは○ml)で計算できる。たとえば、ビール(5%程度が多い)を中ジョッキ(500mlくらいとして)で飲むと[5%×500ml=25ml]。25mlをグラムに直すと(アルコールは水よりも軽いので)[25×0.8=20]となり、純アルコール量は約20g。一方、ウイスキー(40%程度が多い)をダブル(だいたい60ml)で飲むと[40%×60ml=24ml]。同様に[24×0.8=19.2]となり純アルコール量は約19g。

 両者はほとんど同じで、どちらがよくてどちらが悪い、という話にはならない。

 つまりは「どんな酒でもたくさん飲めば悪さをする」と肝に銘じよう。今のところ「酒の種類の違いによる健康への影響の差」は、ほとんど報告されていない。たとえば「糖質を含む日本酒を飲むと糖尿病になりやすいけど、糖質を含まない焼酎なら糖尿病になりにくい」などという証拠は、ない。

いわゆる「チャンポン」は避ける

 チャンポンというのは、ビール・日本酒・ワイン・焼酎・ウイスキー等々、多種類のアルコール飲料を次々に飲むこと。昔の人はチャンポンをすると悪酔いする(1種類なら悪酔いしない)といって、避けるようにしていたようだが、これには根拠はなさそう。つまり、1種類の酒でも大量に飲めば悪酔いはする(し、健康にもよくない)。

 ただし、チャンポンは飲むたびに「口当たり」が変わるので、飽きずにダラダラと飲み続けることになりがち。逆に、1種類(たとえばずっとビール)だけだとやがて飽きてくる。大量に飲酒するリスクを減らすためにはチャンポンを避けることが好ましい。

家ではビールか日本酒、外ではワインかウイスキー

 これは「酒の種類」による差ではなく「飲み方」の違い。その場の雰囲気にもよるが、ビールや日本酒はお互いに「注ぎ・注がれ」ということが多いために、外で大勢で飲んでいると自分で飲んだ量がわからなくなる。逆に、家で飲むときには「何本飲んだ」と計算がしやすいため、けじめがつく。

 ワインやウイスキーは、外で飲んでいても自分のペースで飲めるので「注がれて飲みすぎる」ということが比較的少ない。ただし、家で飲んでいると「何本目」と数えにくいので、ダラダラと飲みすぎてしまうことになりがち。


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