前向きに読み解く経済の裏側

2017年1月9日

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塚崎公義 (つかさき きみよし)

経済評論家

1981年 東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の業務に従事。2005年 銀行を退職して久留米大学へ。現職は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は一個人として行うものであるため、肩書きは「経済評論家」とする。

TPP離脱はリスクにあらず

 トランプ次期大統領がTPPを離脱したとしても、何も起きません。TPPが発効すれば起きたかもしれないことが起きなくなった、というだけですから、今より悪くなることはありませんので、これはリスクとは言えないでしょう(良くなることもありませんが)。

 トランプ次期大統領は、NAFTAからの脱退も考えているようです。これについては、メキシコ経済にとっては大きなリスクであり、メキシコに進出している日本企業の子会社にとっても大きなリスクでしょうが、日系メキシコ企業は、日本企業ではなくメキシコ企業であって、失業するのはメキシコ人労働者です。日本経済への影響は、せいぜいメキシコ子会社から東京本社への配当金が減る程度の話ですから、気にする必要はありません。

 年明け早々、トランプ次期大統領が、トヨタがメキシコに工場を作る計画を批判したことが話題になりましたが、これでトヨタの日本人従業員が失業するわけではありませんから、(株式投資家は別として、日本経済を予想する人にとっては)過度な懸念は不要です。

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