2024年7月25日(木)

ビジネススキルを活かして楽しむ脱力系子育てのススメ

2017年1月13日

 また、「褒める」の反対が「叱る」だと思ってしまう結果、叱ることについてこんな気持ちを持っている方はいないでしょうか。

 「叱ってやる気を失わせては大変だから、間違いを指摘するのが怖い」

 「子どもをきつく叱ったら、虐待とか言われないかしら」

 この20年の間に、全体としてみれば私たち日本人は、ずいぶん「褒め方」も「叱り方」も上達してきたと思います。相手の存在を尊重しようとする姿勢、叱る時には人格ではなく行動に注目するという視点を理解している人は、本当に増えました。

 しかしそれと同時に、「褒める」「叱る」を間違ってとらえている人も増えた気がするのです。

それ、「褒めて」ないですよ

 私が主宰する個別指導教室でも、ここ数年、首をかしげるようなご相談が舞い込むようになりました。

小5男子の母Aさん
「褒めてあげた方がいいのは分かっているのですが、私だとうまくいかないので先生にお任せしていいですか。私は関わらないようにしますから」と、アウトソーシング宣言のお母さん。
小4女子の父Bさん
「期待をかけて本人のプレッシャーになってもいけないから、本人の好きにさせています」と、塾の宿題をさぼっても叱らずそのまま放任する、自称理解のあるお父さん。
小6男子の母Cさん
「子どもの本当の力を信じてあげるべきでしょ。きっと大丈夫だと思うんです。だから先生、合格させてください」と、入試の3か月前に相談にいらっしゃったCさんの、お子さんの成績は小4から今までで一番良かったテストで偏差値48。志望校は合格偏差値60のX中学一点張り。このお母さんは、きっとどこかに願いを叶えてくれる先生がいるはずと、これまでいくつもの塾を移り、何人もの家庭教師を入れ替え続けてきました。

 一歩引いてみれば、いずれのご相談も変だということが分かるはずですが、ご本人たちはいたって真剣なのです。

 なぜなら、自分たちは子育てで「褒めて育てる」を実践しようとしていて、正しいことをしているつもりだからです。

 でもこの3例はいずれも「褒めて」いません。

 こういった関わり方では子どもは決して成長しませんし、本来発揮できたはずの力も伸ばせないままに終わってしまいます。

 なぜこんな間違いをしてしまうのかと言えば、この方たちはおそらく「褒める」とは、本人が気持ちよくいられるようにすることだと思ってしまっているのです。ご本人たちもそう教えられてきたのでしょう。


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