この事業名には頭に「学校支援」と冠しています。
また「主に中学校区で実施」とのことからも、小中学校を所轄する「初等中等教育局」のほうがふさわしいのではないかと思えるからです。
じつは「生涯学習政策局」が所轄なのは、目的が以下の3つからなっていることによります。
1.学校教育のさらなる充実(教員や大人が子どもと向き合う時間を拡充)
2.生涯学習社会の実現(大人自らの学習成果を子育てに活かす場を拡充)
3.地域の教育力の向上(地域の活性化につながる)
1.は、いかにも「学校支援」的なので「初等中等教育局」の所轄でよさそうに思えます。
しかし、2.と3.も一緒に推進する目的であることから「生涯学習政策局」の所轄なんです。
で、「この事業案を考えるため」と後からわかるのですが、2005年に当時の文部科学省の生涯学習政策局社会教育課の職員らが、秋津コミュニティの運営法と秋津小学校コミュニティルームの活動内容を学びに視察に来ました。
秋津では、クラブ活動への住民との協働を皮切りに、1.の「学校教育のさらなる充実」に相当する住民とのさまざまな協働による狭義の学社融合をすでに推進してきていました。
また、1995年に開設の秋津小学校コミュニティルームでの諸活動は、2.の生涯学習社会づくりに相当し、しかも住民自治で10年以上も推進してきていました。
この学校施設開放でありながら課外活動である実践は「広義の学社融合」といいます。
これらのトータルな営為により、3.の「地域の教育力の向上」の成果の感触も感じてきていました。
そんなことから、「学校支援地域本部」事業は秋津がモデルになって施策が組まれ、実施されることになりました。
この事実は、この施策を当時策定した文部科学省のご本人(現在は北海道大学)から直接聞きました。