学校週五日制――民間では週休二日制というんだけどね――の現在、公立学校の休校日は年間日数365日の45%にも相当する約160日間にも及ぶことは前回書きました。
で、部活の顧問の先生の休日試合の引率や朝練習から放課後の指導時間が長いことの負担が話題になっています。
2014年に公表されたOECD参加国の国際調査では、日本の中学の先生の部活の指導時間は週平均7.7時間と参加国平均の3倍を上回って最長なんです。
そこで文部科学省は、6月上旬に中学と高校の部活動について、休養日を設けるよう学校に求める案をまとめ、来年度にもガイドラインをつくり、休養日がどれくらい必要なのかなどの基準を初めて示す方針を発表しました。
顧問の先生の負担を軽くし、子どもの健康を保つため、過剰な活動を適正化するのがねらいです。
「そりゃぁ、そうだよね」と思うと同時に「遅きに失した」とも思います。
だって、「部活命」の先生は、家庭をかえりみず、ついには離婚、なんてはなしをときどき耳にしますから。
部活は本来「学校教育外活動」
で、部活はそもそも学校教育外の課外活動なんです。意外と知られていないんですが。
だから、先生は休日などは出なくても本来はよいのです。
その根拠は、現行の中学校の学習指導要領の総則にこのように記されているからです。
「生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動については、スポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること」(注:抜粋、高校も同じ文言があります)。
つまり、わかりやすくいえば「部活動は生徒の自主的、自発的な参加により行われる教育課程外」、すなわち「学校教育外活動」ということなんです。