それまでは、週日がクラブの日でしたから、ほとんどがサラリーマン父さんであることから参画は難しいのです。
また、まだ学校週五日制が実施されていなかったこともあり、土曜日に変えることは学校裁量で可能でした。そうなれば、お父さんが参加しやすくなりますし、学校のメリットにもなることでもありますからね。
で、学校は内部で検討し、土曜日への移行を決断したのです。
当時の学校も、結構柔軟で、開かれていたのです。
で、あとは引き出しに仕舞っていた父さん目録から、それぞれの得意分野で一度にたくさん捕獲する投網作戦開始!
てなことで、投網を放つと、「おれサッカー!」「じゃあ、おれはパソコン!」「おれは卓球かな」などといいながら、それなりの人数のお父さんたちが初年度から網にかかってきました。
もちろん、お母さんやおばあちゃんなどの地域の人々もね。
で、クラブ活動は4年~6年生が対象の正規の教育課程です。
で、この学校教育の充実とともに、大人にとっての社会教育に位置づくクラブ活動の協働を「狭義の学社融合」といいます。
で、クラブ活動から始まった秋津型の狭義の学社融合は、その後もさまざまな教科や運動会などの行事へも拡大し、現在では学習支援・環境整備・安全確保・情報発信の4領域に分けられた60以上もの分野で推進し、保護者や住民らが年間延べ2万人も参画しています。
このあり方は、次に紹介の国の事業である「学校支援地域本部」事業のモデルになりました。
秋津モデルの「学校支援地域本部」事業
さて、国が2008(平成20)年度から開始したこの事業は、主に中学校区で実施されています。
ちなみに2015年度は全国642市区町村の4,146本部で実施されたので、全中学校約1万校の4割強に及んでいることから、「学校に歓迎されている事業」といえると思います。
で、開始の当初、この事業の所轄が文部科学省の「生涯学習政策局」であることに疑問を呈する意見をよく聞きました。