The president of a large Japanese real estate firm was another. He’d sent Eisman his company’s financial statements and then followed, with an interpreter, to solicit Eisman’s investment. “ You don’t even own stock in your company,” said Eisman, after the typically elaborate Japanese businessman introductions. This interpreter conferred with the CEO.
“In Japan it is not customary for management to own stock,” he said at length.
Eisman noted that the guy’s financial statements didn’t actually disclose any of the really important details about the guy’s company; but, rather than simply say that, he lifted the statement in the air, as if disposing of turd. “ This ….this is toilet paper,” he said. “ Translate that.”
“ The Japanese guy takes off his glasses,” recalled a witness to the strange encounter. “His lips are quavering. World War Three is about to break out. ‘Toy-lay paper? Toy-lay paper? ‘” (p4-5)
「日本のある不動産会社の社長のケースはもう1つの好例だ。その社長はアイスマンに会社の決算書を送り、通訳を伴って訪れ、投資するよう促した。日本のビジネスマンにありがちな手の込んだ前口上を聞いた後、アイスマンは『あなたは自分の会社の株式を保有していませんね』と言った。通訳は、その社長と話してから言った。
『日本では経営者が自分の会社の株式を買う習慣はありません』
アイスマンはしかし、決算書では会社の重要な点についてちゃんと開示していないことに気づいていた。しかし、単にそう言うかわりに、アイスマンは汚い物を捨てるかのように、決算書を宙に放り投げた。『こんなのトイレットペーパーだ』と吐き捨て、『訳してくれ』と言った。
その場に居合わせた人は次のように証言している。『その日本の社長は眼鏡を外し、唇を震わせていた。第3次世界大戦が勃発しかねなかった。“トイレペーパー? トイレペーパー?”と言っていたよ』」
同時に、ウォール街の投資銀行が複雑な投資リスクに対し無知だった実態や、格付け会社によるサブプライム関連債券の格付けの不備なども暴き出す。2007年9~11月期にサブプライムローンに絡み90億ドルを超える損失を計上した大手投資銀行モルガン・スタンレーでも、経営陣は自分たちが抱えていたリスクを理解していなかった。本書は投資家向け説明会でのジョン・マックCEO(当時)のしどろもどろの説明を引用し、次のように切り捨てる。
What the words actually revealed was that the CEO himself didn’t really understand the situation. John Mack was widely regarded among his CEO peers as relatively well informed about his bond firm’s trading risks. After all, he was himself a former bond trader, and had been brought in to embolden Morgan Stanley’s risk-taking culture. Yet not only had he failed to grasp what his traders were up to, back when they were still up to it; he couldn’t even fully explain what they had done after they had lost $9 billion. (p218-219)
「その言葉で分かるのは、ジョン・マックCEO自身も状況を本当は把握していないということだった。ジョン・マックは同じウォール街のCEOの中でも、債券部門が抱えるリスクについては、よく理解している方だとみられていた。そもそも、マック自身が債券トレーダー出身だったし、モルガン・スタンレーのリスクを恐れない文化を守るためにCEOに就いたのだ。しかし、自分の会社のトレーダーたちが何をしでかしたか把握できていなかったうえ、90億ドルもの損失を出した後でさえ、何をやっていたのかまともに説明さえできなかった」
サブプライムをばらまかれたのは?邦銀!?
さらに、衝撃的なのは、モルガン・スタンレーのトレーダーが2007年前半に、サブプライムローン関連債券での含み損に気づき、慌てて海外の2社に大口の転売をしていた点だ。