2022年10月7日(金)

オトナの教養 週末の一冊

2017年3月17日

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本多カツヒロ (ほんだ・かつひろ)

ライター

1977年横浜生まれ。2009年よりフリーランスライターとして活動。政治、経済から社会問題まで幅広くカバーし、主に研究者や学者などのインタビュー記事を執筆。現在、日刊サイゾーなどに執筆中。ブログ:http://golazo-sala.cocolog-nifty.com/pinga/

――ここまで一時保護所や慎さんのNPOの活動などについて話を聞きました。最後にメッセージをお願いします。

慎:児童相談所に関わった子ども、親、職員といった当事者たちは、それぞれの立場で一時保護所について思うところがあります。しかし、対等な関係でない当事者間では、実際にはコミュニケーションが成立しているようでしていないのです。

 例えば、ルールが厳しいのは他の子どもが問題を起こさないようにと職員側は考えてのことです。また、子どもからすれば、親と引き離されてルールの厳しい施設に数カ月も入れられたと思うかもしれませんが、職員側は、親と引き離さなかなった場合、万が一、死に至ってしまってからでは取り返しがつかないので、リスク回避のために保護するという事情もあります。そうしたギャップを、本書を通じて埋めることが出来ればと考えながら書きました。

 そのためには、事実に依拠することが非常に重要ですから、私の感想は可能な限り減らし、実際に目にしたもの、取材で聞いたこと、データとして公表されているものを丁寧にまとめ、必要に応じて解説することにこだわりました。

 WEDGE Infinityでこういった記事を読む方々は、裕福な家庭で育った人が多いと思います。そうすると、自らの恵まれたバッググラウンドに気が付かないまま、子どもの貧困と聞いても気合が足りないとか、いまいちピンとこないかもしれません。しかし、こういった世界が現実にはあり、子どもたちも苦労しています。小さなことでも、何か協力出来るのではと考えて頂ければ嬉しいですね。

  
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