Washington Files
長年に渡りワシントンに駐在してきた読売新聞の元アメリカ総局長の筆者が、ワシントンで何が報じられ、関心が持たれているのか解説する。(写真クレジット:iStock.com/flySnow/Purestock)
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2018/12/03 斎藤 彰
11月23日、地球温暖化がアメリカに及ぼす深刻な影響と対策を論じた注目の米政府専門家委員会報告書が公表された。しかし、就任前から温暖化そのものを否定、パリ協定からの脱退まで言明したトランプ大統領は、報告書の内容を頭から否定、ホワイトハウス…
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2018/11/26 斎藤 彰
トランプ政権の看板スローガン「米国第一主義」と表裏一体で進められた大幅減税。しかしその結果、財政赤字が深刻化、このままでは自ら再選を目指す2年後の大統領選で国民の批判にさらされることを恐れる大統領は、早々と来年10月に向けて2020年度予…
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2018/11/19 斎藤 彰
米民主党は、事前予想通り中間選挙で下院奪回に成功した。党内にはこれを機に、与党共和党への怨念を晴らすため、スキャンダル追及、弾劾含め一気にトランプ大統領を追い詰めるべきだとの過激な主張もある。だが、過剰反応すると、今度は2年後の大統領選挙…
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2018/11/12 斎藤 彰
今年の米中間選挙は、共和(上院)、民主(下院)がそれぞれ勝利し、痛み分けに終わったとする見方がある。これは的外れだ。大統領就任以来、猛威をふるった「トランプ主義」の限界が露呈した選挙でもあったことを見逃してはならない。
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2018/11/02 斎藤 彰
6日投開票が行われる今年の米中間選挙は、例年と異なり、トランプ氏が大統領としてふさわしいかどうかを問うレファレンダム(国民投票)の様相を呈してきた。とくに民主党の優勢が伝えられる下院選挙と州知事選の結果次第では、再選の道さえ遠のく事態さえ…
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2018/10/29 斎藤 彰
トランプ大統領による中距離核戦力(INF)全廃条約破棄の表明は、けっして米露そして欧州だけの問題ではない。中国を含むアジア、そして日本の安全保障政策をも根本から揺るがしかねない要素をはらんでいる。
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2018/10/22 斎藤 彰
11月6日の米中間選挙は、トランプ政権の真価が問われるだけでなく、結果次第では国内のみならず世界にも大きな波紋を投じる可能性を秘めている。ここでは、野党民主党が下院を奪回した場合と、共和党が両院で引き続き多数を維持した場合のふたつのシナリ…
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2018/10/15 斎藤 彰
「良識の府」として相応の威厳を保ってきた連邦最高裁が、かねてから共和党偏重の立場を鮮明にしてきたフレッド・キャバノー新最高裁判事の就任をきっかけに「中立公平の原則を放棄した」として厳しい批判にさらされている。民主党vs共和党の政党対立の構…
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2018/10/09 斎藤 彰
2016大統領選でトランプ候補の勝利を決定づけた無党派層の間で今、“トランプ離れ”が起きつつある。11月中間選挙を目前に控え、すでに苦戦が伝えられる議会共和党陣営は警戒を強めている。
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2018/10/01 斎藤 彰
新たに指名された連邦最高裁判事をめぐるあいつぐセクハラ疑惑の浮上で大混乱を呈した上院承認審議。だが、全米の女性活動家たちの呼びかけで始まった「#MeToo(私も)」運動は鎮静化するどころか、さらに勢いを増してきており、11月に迫った中間選…
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2018/09/25 斎藤 彰
トランプ大統領が就任前から固執してきたメキシコ国境沿いの壮大な「国境壁」建設構想が正念場を迎えている。まじかに迫った中間選挙の結果次第では、連邦議会での莫大な予算計上も不透明となり、場合によっては計画全体がほごにされかねない。大統領の表情…
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2018/09/18 斎藤 彰
米中間選挙を前に、トランプ・ホワイトハウスのメディア攻撃が先鋭化してきている。政権運営に対する批判を極力封じ込めると同時に、超保守的な支持基盤固めを意図したものだが、新聞社やジャーナリスト個人が一部の過激なトランプ支持者の脅迫電話、メール…
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2018/09/10 斎藤 彰
「政府高官」がトランプ大統領の政権運営の内幕を暴いたニューヨーク・タイムズへの匿名寄稿は、その後もホワイトハウスを激しく揺さぶり続けている。“犯人捜し”が始まる一方、各閣僚や補佐官らがあいついで関与を否定する声明を出すなど、波紋は広がる一…
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2018/09/03 斎藤 彰
ベトナム戦争時の国民的英雄として知られた共和党上院議員の死に対し、首都ワシントンの全省庁ビル、連邦議事堂そして各州庁舎までが一斉に弔意を表し半旗を掲げたが、ホワイトハウスだけは通常の星条旗がはためいた。42時間後に、退役軍人協会などの猛烈…
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2018/08/27 斎藤 彰
2016年米大統領選に深く関わった共和党の重要人物2人が先週、たまたま同じ日にあいついで「有罪評決」「罪自白」という事態となったことを受け、トランプ・ホワイトハウスは11月中間選挙ともからみ、きわめてきびしい局面に立たされている。
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2018/08/20 斎藤 彰
共和党の苦戦が伝えられる中間選挙を3か月後に控え、これまで同党に巨額の選挙資金を投じてきた億万長者兄弟とトランプ大統領の“仲たがい”が表面化、改めて金権選挙戦のゆくえに米マスコミの目が注がれている。
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2018/08/13 斎藤 彰
かつて世界の発展途上国の模範ともされてきたアメリカ民主主義が、ピンチに立たされている。トランプ政権発足以来、政府暴走の抑制をめざした「三権分立」が有名無実化しつつあるからだ。
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2018/08/06 斎藤 彰
トランプ大統領をめぐる個人的なセックススキャンダルのもみ消し問題が、ロシア疑惑の核心にも迫りかねない意外な展開を見せ始めている。その発端は、FBIの家宅捜索を受けたトランプ氏のかつての腹心の供述からだった。
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2018/07/30 斎藤 彰
先のヘルシンキ米露首脳会談でのトランプ大統領の醜態ぶりをめぐり、ワシントン政界では、米大統領がロシア側に何らかの弱みを握られ、プーチン大統領に操られた(manipulated)との見方が広まっている。
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2018/07/19 斎藤 彰
大統領の政策立案を陰で支えるCIA、NSAなど米国秘密情報機関とホワイトハウスの関係が、トランプ政権以来、危機的状況を迎えている。きっかけは、ロシアによる2016年米大統領選への介入とトランプ候補支援だった。
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