使えない上司・使えない部下

2017年7月28日

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実は、あなたが「使えない上司」でしょう?

阿部由里さん

 上司も部下も感情の処理の仕方を知らないままならば、いずれ、職場で困った人になります。本来は、人生のいろいろな出来事の中で感情の処理を学んだうえで社会人になるべきなのです。感情のコントロールができないと、組織の中で人の上に立つことはできないだろうと私は思います。起伏が激しい人には、大きな仕事をきっと任せられないはずです。

 組織の上のほうへ上がっていきたいならば、その意味でのコミュニケーションスキルが必要です。課長や部長までは、仕事の成果や実力があれば、なることができるのかもしれませんが、それより上へ行く人には人徳が求められるように私には見えます。上司や同僚、ほかの部署などの人から「あの人はいいよね」と言われるような人にならないと、皆がついていかないでしょうね。ここが、たぶん分かれ目なのだと思います。

 会社員が実力だけで認められると信じているならば、誤りではないでしょうか。上司に意見を言うときにも、自分の正義や価値観をぶつけるだけでは聞き入れてもらえないでしょう。上司も感情があるわけですから…。「そんな物言いならば、君はもういい。ここにはいらない」となるかもしれません。

 その意味でいえば、上司に媚びない人は賢くない、と私は思います。少なくとも接し方や言葉の使い方などには、きちんと気を使うべきです。上司から何か言われ、気に入らなかったとき、「はあ?」と小ばかにして対応しているようでは、駄目ですね。「ああそうか、そうですよね。さすが、○○部長!」くらいは言わなきゃいけないときもあります。

 ときには、上司のご機嫌をとったりして、自分がいい仕事ができる環境をつくるのが、本当の意味で賢い人です。そんなことを絶対にしたくないと思うならば、会社を辞めて、ひとりでやってみたらいいのではないでしょうか…。ここで、会社として「部下は、上司にゴマをするものだよ」と教えるのか、「会社員として当たり前の礼儀」として教育するのでは、意味合いがまったく違うはずです。

 教育にはやはり、愛が必要なのです。愛があるからこそ、どんなことを言っても部下たちはついていきます。愛情を本能で感じるわけです。厳しいだけならば、人の心は離れていきます。

 上司が「こいつはここまで」と思ったら、部下はそれ以上、絶対伸びません。厳しい言葉でも、愛情を持ち、繰り返し伝えていけば、ほとんどの人は受け入れて伸びていきます。結局、上司次第と思いますね。「使えない部下」をいっぱい抱えているんだったら、あなたが使えない上司でしょう? といえるのではないでしょうか。

  
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