家電口論

2018年4月6日

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多賀一晃 (たが・かずあき)

生活家電.com主宰

スマート家電グランプリ審査員。主催する『生活家電.com』を通じ、家電の新製品情報、使いこなし情報他を発信中。過去、某メーカーでAVメディアの商品企画を担当、オーディオ、光ディスクにも精通。また米・食味鑑定士の資格を有する。水、米、パン、珈琲、お茶の味に厳しい。

 ブランド、キャラクターは、ユーザーに認知し続けられることが重要です。それを逆手に取っているのが、ディズニーランド。遊園地でも親しんでもらうのでキャラクターを再認識してもらうのです。こうなるとキャラクターでビジネスができるわけです。一度ブランドを辞めてしまうと再認知してもらうには、本当に大変。お金と労力が酷くかかります。それはさておき、オーレックスとなると、ライフSの意気込みが感じられることは確かです。

 そしてその意気込み、オーレックス ブランドを認知してもらうために、東芝が取った手段は、「ハイレゾ」です。

「ハイレゾ」と「アナログ」

 ハイレゾはハイレゾリューション(高解像度)の略。何に対して高解像度かというと、CDです。CDの音は数字で表すと、サンプリング周波数:44.1kHz、量子化:16bitです。アナログがデジタルに変わった時、CDはすごいと言われましたが、CDの音は大したことはありません。それでも高音質と言われたのは「ノイズレス」だからです。それまで付きものだったノイズがなくなった。これはわかりやすい差です。ギターの音のニュアンスがわからない人でも、ノイズの有無はわかります。

 CDができたのは1983年。今年で35年目。考えて見てください。その時のPCの能力を。CD規格はソニーとフィリップスにより、作られましたが、フィリップスは量子化数:13bitを主張したくらいです。当時としては、CDの情報量は処理できるギリギリのスペックだったと言えます。その時、「人間の可聴領域は20kHzで、その上を切っても音は変わらない」という話しが流布されました。単に「聞く」という意味ではそうかもしれませんが、人の表現として作る音を音楽を「聴く」というのは違います。また実際、聴力がいい若者は20kHzより高いモスキート音を聴くことができます。

CDの音の満足度が50%に達しないことが興味深かった 写真を拡大

 しかしCDの凄さは、音ではありません。サイズです。ラジカセにも搭載できたそのサイズ、扱いの容易さが、普及をうながしました。これがレコードとの決定的な違いです。そうなるとデジタル規格があることが、プラスになります。規格が品質他を定義しますので、安価になります。世界を席巻したわけです。

 アナログが残ったのは逆の意味でです。音のニュアンスを出せるためです。で、これをデジタルで追いかけたのがハイレゾです。日本オーディオ協会の規定によると、サンプリング周波数:96 kHz以上、量子化数:24bit以上。CDの音をアナログ放送とすると、ハイレゾは2〜4k並の解像度と考えてもらえればいいです。

 今回のモデル、カセットの足らない部分をデジタル補正して、音を極めてナチュラルに仕上げています。試聴第一印象は「いいね」。少なくともカセットと分かる人は少ないと思います。試聴は再録された原田知世の「時をかける少女」。筒井康隆原作の「時かけ」は何度となく映像化されていますが、透明感あふれる芳山和子といえば、彼女でしょうね。曲は人気絶頂の松任谷由実。泣けるおじ様は、多いと思います。ちなみにこのテープは店頭試聴も可能なようにあの「ジャスラック」の承認も取っています。

 

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