幸先は良かった。一気に武器輸出を増やし、FTA締結で深まった両国関係を政治・軍事面で全面開花させる狙いのこもった大型商談こそ、戦車MBT2000の輸出だったはずだ。
ところが同月、リマに現れた5台を見た専門家は驚くやら呆れるやら。心臓部のディーゼル・エンジンと車台はウクライナ製で、こういう場合、第三国への輸出を禁じる取り決めが必ずあるものだからである。
案の定ウクライナの介入で商談は沙汰やみになり、代わりに10年10月BBCが伝えたところ、ウクライナがペルーに自国製戦車を売ることになったらしい。トンビに油揚げである。
いわゆる新幹線輸出でも中国は似たやり方をし、顰蹙を買っている。
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