2022年12月3日(土)

前向きに読み解く経済の裏側

2018年7月23日

»著者プロフィール
閉じる

塚崎公義 (つかさき きみよし)

経済評論家

1981年 東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の業務に従事。2005年 銀行を退職して久留米大学へ。現職は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は一個人として行うものであるため、肩書きは「経済評論家」とする。

 いまひとつは、ETF(Exchange Traded Fund、上場投資信託)と呼ばれるものです。株のように証券会社で取引されるものですから、便利ですが、株と同様に最低取引単位が決まっていますから、「1万円分だけ日経平均のETFを下さい」というわけには原則として行きません。また、買えるのは証券会社だけで、銀行では買えません。

 投資信託が株と異なるのは、手数料が高いことです。「購入時手数料」と「運用管理費用(信託報酬とも呼ばれ、毎年徴求される年会費のようなもの)」がありますが、どちらも結構高いものが多いようです。特に、老後資金として長期間運用する場合には、毎年かかる運用管理費用が重荷ですから、手数料の安いものも増えつつある、インターネット取引をすれば安い場合が多い、ETFは総じて手数料が安い、といったことを考えながら、しっかり比べることが重要です。

 ちなみにETFは、株と同じで最低手数料がかかる場合が多いですから、少額の取引には向きません。また、原則として「毎月1万円の積立投資」もできません。そこで、「通常の投資信託で毎月積み立てを行って、ある程度残高が増えてきたら解約して運用管理費用の安いETFに乗り換える」という選択肢もあるようです。

銀行で売っているものだから絶対安心だ、は危険

 最近の銀行は、貸出で儲からない分、顧客に保険や投信を売って手数料を稼ぐビジネスに注力しています。そこで、銀行の窓口で投資を熱心に勧められる顧客も多いのですが、注意が必要なのは、投信は(特殊な例外を除いて)値下がりするリスクがある、ということです。プロが購入した株が値下がりする場合もあるわけで、その場合には値下がりした株価からプロの手数料を差し引いた金額しか戻ってこないわけですから、当然のことですね。

 銀行でインデックス投資を買う客の中には「銀行で売っているものだから絶対安心だ」と考えている方もいらっしゃるようですが、値下がりするリスクはありますので、そこはしっかり理解した上で投資するようにして下さい。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

新着記事

»もっと見る