2022年11月26日(土)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年9月7日

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(5)教育・学術交流

 インド国防大学及び日本の防衛研究所を含む、双方の国防教育・研究機関への留学生の派遣が定期的に行われている。今後も継続される。

(6)防衛装備・技術分野における協力

 2018年7月、デリーにて開催された第4回防衛装備・技術協力事務レベル協議(JWG‐DETC)において具体的な協力分野の特定に向けた議論が進展した。過去1年間で、日印間の防衛装備・技術協力分野においては、救難飛行艇US-2を含む様々な努力が行われた。防衛装備庁と国防研究開発機構(DRDO)の間の建設的な関与によって、陸上無人車両(UGV)/ロボティクス分野における共同研究が、日印間の初の協力案件として開始された。

 さらに、昨年9月の日印・官民産業フォーラムをフォローアップし、官民連携及び産業間協力を促進するため、日印防衛装備当局間の取組により、本年8月に日本の防衛装備産業によるインド国防産業への訪問を行った。このような機会が、日印防衛産業間の相互理解の深化や具体的案件の形成に寄与する。

参考:防衛省「日印防衛相会談 共同プレスリリース(仮訳)」2018年8月20日

 インドは、大変親日的な国と言われるが、長年、非同盟中立国で、核不拡散条約にも加盟せず、安全保障上は、独自の道を歩んできた。

 が、近年、中国の驚異的な台頭があり、同時にインドが世界最大の民主主義国と認められるようになり、西側に歩み寄る事が多くなってきた。

 特に、今まで「アジア太平洋地域」と呼んでいた地域を、トランプ政権が「インド太平洋地域」と呼ぶようになり、インドは、日本ともより近い存在になった。

 2017年9月の日印首脳会談で、安倍総理とモディ首相は、「日印戦略的パートナーシップ」の強化における防衛・安全保障協力の重要性を強調した。今回、小野寺防衛大臣とシタラマン国防大臣は、日印間の共通目標の実現に向けて、「自由で開かれたインド太平洋戦略」とインドの「アクト・イースト政策」を連携させる「日印特別戦略的グローバル・パートナーシップ」の下、防衛・安全保障協力を一層強化することで合意した。その内容の一部が、上記の共同プレスリリースにも記されているが、かなり具体的で、今後の進展が期待できる。日米印3か国に、豪州が加わり、さらに英仏、将来的にはASEANのマレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポール等が加われば、「自由で開かれたインド太平洋地域」を維持、発展させることはできるだろう。

 こうして考えてくると、やはり、中国の出方が一番注視されなければならない。

  
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