店員さんをファン化
全く植物の知識がなかった店員さん向けに「HOW TO GREEN研修」として、講習を開催。楽しく植物を育てる、基礎知識を植物の名前を覚える必要もなく、どうすれば元気になっていくか、教育モデルを導入することで、店舗の皆さんとの関係も構築できより販売に繋がっていくそうです。
出張メンテナンス(植物専用)
全国にボタニスト(植物の育成知識とテクノロジーの活用スキルを持った専門スタッフ)を60名ほど抱え、店舗やオフィスに派遣、また購入したお客様の一般住宅にも赴きメンテナンスをする継続して関係が構築でき、さらなる購入にもつながっていく。
グリーンコンチネンタル便→全国への発送は全て自社便で温度湿度管理して配送。植物の育て方説明まで行う
このように売り方にもアイデア、工夫がある中村さん、市場創造も今までのガーデニング市場である2200億円規模のマーケットを狙うのではなく、住宅マンション市場22兆円、商業施設・オフィス市場14.8兆円、ギフト市場17.4兆円、アパレル市場9.2兆円、リノベーション市場6.5兆円等々他にも、ウェディング、美容、インテリア、イベント、雑貨、飲食と、グリーンを必要とするあらゆる市場に展開していこうとされています。
新しい働き方の提供
「在宅ワーカーだった方々も最近ボタニストに変身していますよ」と語る中村さん。毎日決まった場所に通勤するでもなく、自宅でじっとして誰とも会話しないのでもなく、新たな働き方としてボタニストという仕事を提案しているそうです。
ボタニストさんが訪問する、植物がイキイキする、顧客側も喜び、ボタニストさんもその反応に嬉しさを感じる。在宅の仕事や同じ仕事場にじっとしていては味わえない空気感をいろんな場所に訪問することで体感できるそこに喜びもあるそうです。
また、パソコンにずっと向かう訳でもないのが当たり前、植物を通じて会話も弾む。コミュニケーションも生まれ、ボタニストさんとのランチ会も開催する場面も。植物を使って空間を演出していく、癒しの世界、訪問先の雰囲気に沿うようにセンスを磨いていく、まさにクリエイティブさが求められます。そのレベルが上がれば上がるほど距離感も近くなっていきます。このように植物を通じて今までになかった働き方まで創ってしまった感じがします。
グリーンテックを通じて大企業と連携、マーケットをさらに大きく
植物IOTと連動した各種新事業、新製品の開発を、家電、インフラ、不動産、住宅等々の大手企業9社と13のプロジェクトでグリーンテックの新しい未来を創ろうとしていています。実際にオープンイノベーション手法での取り組みの結果、現在の東京オフィス兼流通拠点の空気質(フィトンチッド成分数種)を森林公園の約35倍まで高めることに成功しています。
また、全国の耕作放棄地や遊休土地で観葉植物を生産するプロジェクトもリリースすることになっており、植物の力を活用したグリーンテックの産業化その先頭を走る中村さんをこれからも注目したいと思います。
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